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ワークマンは2031年に社員の平均年収を1000万円に引き上げる目標を掲げる。実現に向けた成長戦略の柱が、全売り上げの半分を稼ぐ「マス製品」だ。1商品で売り上げの1割以上を占める主力商品を5つ育成し、一品大量販売によって収益性を高める。2026年1〜8月期には主力製品のみで計2475万点、520億円の販売を目指す。
マス製品の1つ目が、リカバリーウェア「MEDiHEAL」(メディヒール)だ。2026年の販売計画は、2025年の約319万点から約7倍となる2100万着。販売金額は350億円と、ワークマンの年間売上高の5分の1に迫る規模だ。これまで品薄状態が続いていたが、群馬県高崎市のほか中国、ミャンマーに倉庫を設け、店舗での売り切れを防ぐ体制を整える。
2つ目が断熱ウェア「XShelter」(エックスシェルター)シリーズだ。これまで冬物を中心に展開してきたが、2025年夏には「着る方が涼しい」というキャッチコピーで夏向け商品を投入。オンラインストアでは先行予約分の約5万点が1週間で完売した。2026年1〜8月期の販売計画は278万点、63億円としている。
猛暑対策では「ファン付きウェア」や冷却効果のある電子部品を使用した「半導体冷房服」などのシリーズにも力を入れる。従来は作業者向けが中心だったが、子どもの部活動の試合を応援するシーンや、毎日の犬の散歩など、一般消費者向けにも大きな需要があると見る。
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このほか、UV対策商品や、夏でも快適に過ごせる機能性インナーなどにも注力する。UV対策商品では、チャックを上げると顔まで覆える通称「不審者パーカー」や、サングラスなどの展開を拡充する。不審者パーカーの正式な商品名は「レディースクールUVサンシェードパーカーEX」(2300円)で、2025年は2万6000点が完売した。インナー関連では、登山用衣服などに使われてきたメリノウール素材を一般向けに展開し、快適性を訴求する。
●「社運をかける商品を決める」その理由は?
ワークマンの土屋哲雄専務は、業界最大手がフリースやダウン、肌着といった看板商品を持つ一方で「ワークマンにはそれがなく、会社のイメージが分散していた」と振り返る。MEDiHEALやXShelterシリーズなどヒット商品はあったものの、品切れが相次ぎ、顧客満足度は「地に落ちたままの状態だった」という。
今後は注力製品を絞り込み、販促と生産を集中させる。これまではヒット商品が出ても増産は3割程度にとどめてきたが、今後は売れ筋と判断すれば10倍規模で増産する。注力するマス製品だけで売り上げの5割を占める構造を目指す。
土屋専務は「小売業は多くの商品を扱うことでリスクが分散されるが、マス製品は少数の商品にリスクが集中する。場合によっては100億単位の在庫を抱えるような大変なビジネスだ」と説明する。その上で「それをやらなければメジャーになれない、海外にも行けない。社運をかける商品を決め、集中して販促する。相当頑張ってやる」と強調した。
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また、機能性カジュアルを展開する「Workman Colors」や「#ワークマン女子」では、法人フランチャイズ(FC)による中・大型ショッピングモール内店舗の出店を拡大する。これまでは個人FCによる地方中心の路面店が主力だったが、人手不足やモール側からの出店要請を受け、法人加盟店を本格的に増やしていく。全体では現在の121店舗を2031年には300店舗、売上高1000億円規模に拡大する計画だ。
ワークマンはこれらの成長戦略を通じ、5年後には社員の平均年収を1000万円に引き上げることを目指す。土屋専務は「成長力から見ると適切だと思っている。ホールディングスを除いて、小売りとしてナンバーワンを目指す」と意気込んだ。
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