長引く口内炎は口腔がんの可能性も……ただの口内炎と危険な出来物の違い・見分け方

2

2026年03月01日 20:50  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

【形成外科医が解説】口内炎は多くの人が経験する、よくある口内の病気の1つです。しかし、2週間ほど様子を見て治らない口内炎には注意が必要です。分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)
「口内炎」はよくある口内の病気の1つです。多くの人が一度は経験したことがあると思います。

口内炎の原因は、ストレスや疲労、栄養不足、不十分な歯磨きなどさまざまですが、頻度的に最も多いのは「外傷性口内炎」です。

舌や頬の内側を誤ってかんでしまったり、入れ歯や矯正器具が当たったりすることで起こります。外傷性口内炎の場合、比較的すぐに自然と治ります。

一方で、2週間以上口内炎が治らないような場合は注意が必要です。他の病気が関係している可能性があるからです。分かりやすく解説します。

見た目での判別が難しい「口腔がん」……初期は口内炎に似た潰瘍型の腫瘍

口内炎のような初期症状を伴う病気として、まず押さえておきたいのが、口のがんである「口腔がん(こうくうがん)」です。

口腔がんは、かみ合わせが悪く、口内の粘膜に慢性的な炎症がある場合や、飲酒や喫煙習慣がある場合に、よく見られます。しかし、かみ合わせに問題がなく、飲酒や喫煙習慣が全くない人にも発生することがあります。

細胞分裂のコピーミスによって起きるので、誰でもなるリスクがあることを忘れてはいけません。

口腔がんは、がんの腫瘍が盛り上がる「腫瘤形成型」はまれで、「窪み(くぼみ)」として現れる「潰瘍型」が多いのが特徴です。潰瘍型の腫瘍は、よくある口内炎と見た目が非常に似ています。

医師であっても、肉眼だけでただの口内炎か初期の口腔がんかを区別することは困難です。そのため、確定診断をするためには組織診断が不可欠となります。

口腔がん以外の口内炎を伴う病気……カンジダ性口内炎や膠原病など

口腔がん以外にも、口内炎の原因となる病気があります。例えば、ウイルスや細菌感染が原因で起こる「カンジダ性口内炎」や「ヘルペス性口内炎」などです。

これらは基本的に自然治癒しません。歯科や耳鼻咽喉科を受診し、適切な薬物治療を受ける必要があります。

また、頻度は低いものの、全身性エリテマトーデスやベーチェット病などの膠原病の場合も、病気が原因で口内炎ができることがあります。

しかしこれらは珍しい病気ですので、最初から疑って心配し過ぎる必要はありません。他の病気が否定された場合に、膠原病科を受診し、検査を受けることになります。

「2週間以上治らない口内炎」は放置しないで! 口腔がんも早期発見が重要

万一「口腔がん」であっても、早期発見によって完全治癒が期待できます。そのためにも、治らない口内炎を放置してはいけません。多くは1週間程度で治るか、ピークを迎えて快方に向かいます。

2週間以上、治る気配のない口内炎ができてしまった場合や悪化が見られる場合は、放置せずに一度病院を受診しましょう。受診する科は、歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科などです。

もし受診しても確定診断が得られず、口内炎も改善しない場合は、別の病院を受診することも検討しましょう。悪性かどうかを確認するための検査を受け、早期発見に役立ててください。

井上 義治プロフィール

慶應義塾大学医学部を卒業後、20年以上にわたり形成外科医として総合診療に従事。患者の要望を丁寧に聞き、一人ひとりに合わせた医療を提供している。
(文:井上 義治(形成外科医))

このニュースに関するつぶやき

  • 上司は下の裏の口内炎が半年以上治らなかった。何度か診てもらったらしいが、治らず、病院を変えて口腔がんと分かり、舌を半分、首のリンパ節を切除した。普通の口内炎と違って痛みがなかったらしい。
    • イイネ!2
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ランキングライフスタイル

前日のランキングへ

ニュース設定