限定公開( 1 )

年々厳しさを増す夏の暑さ。今年はすでに4月11日に全国150地点以上で夏日(25℃以上)が観測されました。4月21日に気象庁が発表した「3カ月予報」(5〜7月)では、全国的に暖かい空気に覆われやすく、平均気温は平年より高くなる見通しだといいます。われわれも相当な覚悟が必要になるかもしれません。
そんな状況の中、山善から主に屋外で作業をする人に向けた猛暑対策ウェアとして「DIRECT COOL ProPLUS 水路式」と「Mizu fit」が発表されました。山善の水冷服がもともと持っていた脇を冷やす設計が強化されるなど様々な改善が施されていて、完成度の高さを感じました。
●「売り切れ問題」を知っておいてほしい
最初に、山善の水冷服を検討している方に必ず知っておいてほしいことがあります。これらの製品は、毎年「本当に暑くなる時期」には品薄・売り切れになりやすい傾向があります。
|
|
|
|
7月や8月に「そろそろ買おうか」と思って検索したら、すでに在庫がない、という状況が例年起きやすくなっています。だからこそ山善は、暑さが本格化する前のこの時期に製品発表を行っています。「欲しいと思ったら今すぐ」が、山善の水冷服を手に入れるための鉄則です。この記事を読んでいる今が、ちょうど「買い時」だと思ってください。
もう一つ、重要な背景として触れておきたいことがあります。2025年6月に施行された改正労働安全衛生規則により、職場における熱中症対策が義務化されました。企業は「報告できる体制の整備」「対応手順の作成」「周知」の3点が求められており、特に「対応手順の作成」には「身体を冷やす措置」が含まれます。
この義務化の影響もあり、山善の猛暑対策関連商品群の売上は25年度に前年比34%増を記録しました。現場で働く人の安全を守るための装備として、水冷服の需要はますます高まっています。
●チューブ式から「水路式」へ
まず紹介するのは、水冷服のハイエンドモデル「DIRECT COOL ProPLUS 水路式」(型番:DC-SY2、参考価格は2万5980円前後)です。5月中旬から販売を開始する予定で、ECサイト「山善ビズコム」や「くらしのeショップ」、一部ホームセンターなどで取り扱います。
|
|
|
|
DIRECT COOLシリーズは、22年の発売以来、建設現場・工場・農作業現場など幅広い現場で活用されてきた実績ある水冷服です。ただ、これまでのモデルは、チューブ内に冷水を回す「チューブ式」。チューブ式は冷水が体に接触する面積が限られるため、どうしても冷却効率に限界がありました。
26年モデルでは、背中を面で冷やす「水路式構造」へと設計を刷新。背中の広い面積に冷水が行き渡ることで、効率よく体温を下げることができます。さらに、冷却部には通気用の穴あき構造を採用し、水路の表面を吸水性の高い布で覆うことで、面でしっかり冷やしながらもムレにくい設計になっています。
長時間の屋外作業でも、不快感なく着用し続けられるのは大きな進歩でしょう。サイズはフリーサイズでS〜5L相当(胸囲80〜130cm)に対応しており、重量は約845gです。
山善の水冷服がもともと持っている特長の一つが、「脇を冷やす設計」です。太い血管が集中する脇の下を冷やすことは、全身の体温を下げる上で非常に効果的で、この設計は以前から好評でした。26年モデルではこの部分もさらに磨きをかけ、背中の水路式構造との相乗効果で、より全身を効率的にクールダウンできるようになっています。
疑問に思って確認したのが、冷却材として保冷剤を使った方がいいのでは? ということです。なぜなら、水を直接冷やすことが重要なので、保冷剤よりも「普通の氷」を入れた方がより冷たさを感じられるとのこと。また、グラスに氷だけ入れた方が水が多い状態より氷が長持ちするのと同じ原理で、水が多すぎると氷が早く溶けてしまうため、水の量は少ない方がいいそうです。
|
|
|
|
さらに、凍ったペットボトルをそのまま入れることも可能です。500mlのペットボトルが2本入るので、コンビニや自動販売機で売っている凍ったペットボトルをそのまま使えます。外出先での冷却材の調達がとても楽になりますし、溶けたら飲んでしまえばいいという実用的なメリットもあります。
設計上の面白いポイントとして、水は「上から流れるように」設計されています。氷は溶けると浮いてくるため、下から流すと冷たくならないのです。この細かい設計の工夫が、冷却効率の高さにつながっています。
オプションとして「ネックアタッチメント」と「ヘッドアタッチメント」も用意されています。作業現場ではヘルメットを着用するケースが多く、頭部の熱がこもりやすいという問題があります。ヘッドアタッチメントは頭頂部まで冷却でき、ネックアタッチメントは血管が集中する首元を効率よく冷やすことができます。
本体の首元にジョイントパーツを設けることで、ネックかヘッドのいずれか一方を選んで接続できる設計になっています。作業環境や個人の好みに合わせて選べるのがポイントです。
●水を入れるだけで手軽に冷却「Mizu fit」
もう一つの注目製品が、シンプル設計の冷却ウェア「Mizu fit」です。こちらは3月末から販売中で、今すぐ購入可能です。
Mizu fitの仕組みはとてもシンプル。ベスト内部に水を浸透させ、その水の冷たさと外側から徐々に蒸発する際の気化熱を利用して身体を冷やします。止水ファスナーから水を入れるだけで使用できるので、難しい操作は一切ありません。サイズはフリーサイズで胸囲70〜96cmに対応しています。
26年モデルでは、素材の見直しと通気穴の増加によって、気化熱による冷却効率が大幅に向上しています。水を入れると素材が膨らんで表面積が増え、水分が蒸発しやすくなることで、同じ量の水でもより長く、より効果的に冷却効果を発揮できるようになりました。
Mizu fitも、山善の水冷服に共通する「脇部分を冷やす構造」をしっかり備えています。また、スライドバックルによるフィット感の調整機能も重要なポイント。冷却ウェアは「体に密着する」ことで初めて冷却効果が発揮されるため、自分の体型にぴったり合わせられるかどうかは冷却性能に直結します。
Mizu fitを使うなら、ぜひ試してほしいのが「空調服(ファン付きウェア)」との組み合わせです。空調服は外気をファンで取り込んでウェア内を循環させることで涼しさを生み出す仕組みですが、実は夏の屋外では、外気そのものが熱いという問題があります。気温が35℃や40℃に達するような環境では、ファンが取り込む空気もすでに熱く、ウェア内に熱風が循環してしまい、思ったほど涼しくないという状況が起きます。
そこで、Mizu fitをインナーとして着用することで、この問題を解決します。空調服のファンが熱い外気を取り込んでも、その空気がMizu fitの表面を通過する際に水分を蒸発させ、気化熱によって空気が冷やされます。つまり、空調服が「熱風を循環させる機械」から「冷風を循環させる機械」に変わるのです。単体で使うよりも明らかに涼しさが増すので、空調服をすでに持っている方は必ずセットで試してみてください。
水を使うウェアで心配になるのが、乾きにくさと臭いの問題です。Mizu fitは中綿を使用せず、水を含ませる山善独自の構造を採用しているため、この問題を解消しています。
使用後はファスナーを開けて逆さにするだけで水を排出でき、数時間で乾きます。フックにかけられる便利なループも付いているので、洗面所などに吊るしておくだけでOKです。こうした手間を減らす工夫は、継続して使う上で重要なポイントです。
●まとめ:買うなら今
紹介した2製品は、実用性が格段に高まっています。本格的な冷却性能を求めるなら「DIRECT COOL ProPLUS 水路式」、手軽さと空調服との組み合わせを重視するなら「Mizu fit」という選び方になります。価格帯も異なるので、用途に合わせて選ぶのがよいでしょう。
繰り返しになりますが、これらの製品は本格的な暑さが来る前に品薄になりやすい傾向があります。「そのうち買おう」と思っていると、いざ必要な時期に手に入らないことも起こりえます。今年の夏を快適に乗り切るために、早めの確保をおすすめします。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。