
アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃開始から、きょうで3か月。ホルムズ海峡の事実上の封鎖が長期化し、中東に代わって原油タンカーが殺到しているのが、アメリカの港です。そこには日本の超巨大タンカーの姿もありました。
アメリカ南部テキサス州、コーパスクリスティ。全米最大の原油輸出港で、いま、ある異変が起きています。
記者
「原油積み出しのドックには、3隻のタンカーが接岸しています。港はほぼフル稼働の状態だということです」
ホルムズ海峡の事実上の封鎖で中東からの原油が滞るなか、代わりの調達先として、アメリカにタンカーが殺到。3月以降、この港から輸出する原油の量が記録的に急増しているのです。
コーパスクリスティ港幹部 ガルシア氏
「4月の取扱量は過去最大でした。中東情勢の緊迫化が直接、影響した結果です」
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この日も超巨大原油タンカーがやってきました。
記者
「『津軽』と書いてあります。日本の原油タンカーです。およそ2か月かけて、コーパスクリスティの港に今、到着しました」
入港してきたのは全長333メートル、東京タワーと同じ長さの日本のタンカーです。日本で一日に消費する原油の半分あまりの量を積むことができ、これまで主に中東と日本を往復してきました。
今回はアフリカの喜望峰を回り、日本から中東への航海のおよそ3倍となる60日ほどをかけてアメリカにやってきたのです。
コーパスクリスティ港幹部 ガルシア氏
「米原油企業は、アジアや欧州などの『国家安全保障』において、極めて重要な役割を果たしています」
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この港から日本行きの原油タンカーは、3月と4月であわせて19隻。この2か月だけで去年の総数を上回っています。
アメリカ トランプ大統領
「テキサスの偉大なエネルギー労働者にシンプルにこう言った。『掘って!掘って!掘りまくれ!』」
貿易赤字の解消を目指すトランプ政権は、原油の輸出拡大に前向きで、先月、一時的に第二次世界大戦後、初めて輸入量を上回り、「原油輸出国」となりました。
“生産現場”となる全米最大の油田地帯を訪ねると…。
記者
「見渡す限り、すべての原油の掘削機が動いています」
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緊迫する中東情勢を受けて、原油などの増産に乗り出す会社が増えているといいます。
しかし…
パーミアン盆地石油協会幹部 ロバートソン氏
「『掘って、掘って、掘りまくれ』といった雰囲気は、今の現場には見られません。緩やかで、はるかに慎重です」
原油価格の先行きを見極めることが難しいほか、厳しい環境規制などもあり、増産の動きは一部にとどまっています。
現場は増産に慎重になっているものの、日本としては当面、高い輸送コストを払いつつも、アメリカからの代替調達に頼らざるを得ない状況が続きそうです。
