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カリフォルニア大学(UC)の数学およびSTEM(科学・技術・工学・数学)分野の教員らは5月25日(現地時間)、大学運営陣やカリフォルニア州民に向け、教育体制に関する公開書簡(抗議文書)を発表した。30日(日本時間)時点で1000人以上が署名している。
その内容は、2027年の入学試験からSTEM専攻の志願者に対し、全米共通学力試験である「SAT」「ACT」の数学スコア提出を再び義務付けるよう求めるものだ。名門大学として知られるUCの教育水準と、社会階層の流動性を促すという同大学の使命が、今まさに崩壊の危機に瀕しているという。
教員たちの強い危機感は、過去5年間で教室内の学力格差が広がってしまったことに起因している。UCサンディエゴ校の報告によれば、高校レベルの数学スキルに満たない学生の数はこの5年で約30倍に激増し、そのうちの70%はなんと中学生レベルにも達していないという。これは新入生の約12人に1人に相当する。
この傾向は他のキャンパスでも同様であり、UCバークレー校では数学の診断テストを受けた第1学期の微積分受講者の20〜30%が深刻な学力不足に陥っていることが3年連続で確認されている。これにより、大学レベルの高度な科学や工学、経済学を教えるべき教員たちが、同時に中学生レベルの数学から教え直さざるを得ないという事態が発生しているという。
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学力低下と格差拡大の引き金となったのが、20年に決定されたSAT/ACTの提出義務廃止だ。当時は一時的な措置として導入されたが、現在では恒久的な制度として定着してしまった。
教員らは、高校の成績インフレやAIを利用した自己アピール文(エッセイ)が横行する現状において、現在のGPAやエッセイに偏った選考方法では、学生が大学レベルのSTEM教育についていける基礎力があるかを正確に判断できなくなっていると指摘する。
同レベルの他大学が基礎学力を担保するためにテスト要件を復活させている中、UCだけが取り残されれば、結果として卒業率の低下や学位取得の長期化を招き、ひいてはカリフォルニア州の科学技術や経済を担う人材の育成に重大な支障をきたすことになるという。
標準テストの導入は多様性や公平性を妨げるとの批判もあるが、教員たちはこれを否定。むしろ、客観的なテストは教育環境に恵まれない学校にいる優秀な才能を発掘するツールにもなり得ると主張する。基礎的な学力不足を見て見ぬふりをして入学させることこそが、最も弱い立場の学生に大学で壁にぶつかるというさらなる困難を強いる結果を生むという考えだ。
教員たちは、真の公平性とアクセスとは、客観的な指標を用いて学生の現状と必要なサポートを正しく把握し、カリフォルニア州の高等教育システムを適切な場所へと導くことであるはずだと述べている。
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教員らは書簡の結びとして、2027年からのSAT/ACT数学要件の復活に加え、高校の成績のばらつきを補正する共通指標としてのスコア活用、STEMプログラムに関する入試方針への教員の関与と監督、そして入試基準が適切に機能しているかを検証する制度的説明責任の4点を要求している。
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