
経済産業省がディー・エヌ・エー(DeNA)のスマートフォンゲーム開発に総額15億円を補助する――日経電子版が6月26日に掲載したこんな記事に、Xで「キャッシュリッチな企業に支援が必要なのか」などと批判が巻き起こった。
MIXIの木村弘毅社長はこうした反応を受け「たかだか15億」とDeNAを擁護。この発言も批判を浴びているが、各国のコンテンツ投資額などを示して反論を続けており、国のコンテンツ産業支援のあり方を巡る議論に発展している。
報じられた支援は、経産省が2026年3月に公募を開始し、6月25日に採択結果の公表を始めた補助金「IP360」(コンテンツ産業成長投資支援事業)の一環とみられる。
スタートアップのIP新規創作支援(上限1000万円/者)や大規模作品製作支援(上限15億円/者)、流通プラットフォーム拡大支援(上限30億円/者)など全9メニューで構成し、総額は約350億円だ。
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日経の記事は、採択された多くの企業のうちDeNAにフォーカスした形。Xでは「なぜ一企業のスマホゲーム開発に税金を出すのか」「大規模な自社株買いができるキャッシュリッチな企業に公金注入の必要があるのか」などと批判が相次いだ。
●MIXI社長「たかだか15億」「半導体は数兆円規模」
この反応を受け、DeNAと同様にスマホゲームを主戦場にするMIXIの木村氏は6月27日、自身のXで「アレルギー的な反対の意見が多いけど、、、いや、『少ない』んですって」と反論した。
さらに「たかだか15億、こんなちょっとの資金を渡したところで、他国がぶち込んでるコンテンツ国家予算からしたらゼロみたいなもん」「税金をどーのって国民が足を引っ張ってたら何も始まらない」と投稿した。
これに対して「血税に対してたかだかとは何事か」などと反発がさらに拡大。木村氏は経産省資料を基に各国のコンテンツ支援額を示し「我々の産業の窮状を多くの人に知ってもらいたい」と訴えた。
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さらに「半導体関連で言えば、数兆円規模の補助金あるのにコンテンツはなんで叩かれるんだろう」などと疑問を呈した。
●支援への批判「財務省がほくそ笑むだけ」
長年、日本のIT・コンテンツ政策に携わってきた中村伊知哉氏(情報経営イノベーション専門職大学学長)はXで、「コンテンツと国の距離感は難しい」と述べつつも、公金投入をためらった結果、「主要国は年1000億円なのに日本は250億円という差がついた」と指摘する。
現政権が「弱いのを保護するのではなく強いのを伸ばす産業政策にスイッチを入れた」と経緯を説明した上で、「支援そのものへの批判が強いと、財務省はほくそ笑むだろう」と述べ、批判が予算削減の口実になりかねないと示唆した。
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