アフリカ中部コンゴ(旧ザイール)の熱帯雨林で発見された霊長類コロブス属の新種「コンゴエンシス」(米フロリダ・アトランティック大、ダニエル・ローゼングレン氏提供) アフリカ中部コンゴ(旧ザイール)の熱帯雨林で、オナガザル科コロブス属の新種を発見し、国名から「コンゴエンシス」と命名したと、同国のロマミ国立公園や米フロリダ・アトランティック大などの研究チームが15日付の米科学誌プロスワンに発表した。
同属のサタナス種(和名クロコロブス)に近いが、生息地域が離れており、共通の祖先から500万〜400万年前に分かれたと推定された。
新種は小柄で尾が長く、成体の体重は7キロ程度。全身が黒い毛で覆われているが、目の周囲は灰色、鼻の下や唇が薄いオレンジ色で目立ち、低めの声で「ゴー」「ガーオ」などと鳴くのが特徴。6匹程度の小集団で、樹上の高い所で暮らしているため、地元でも一部の住民にしか知られていなかった。
化石ではなく、現存する霊長類の新種が見つかるのは珍しい。生息地域はロマミ川沿岸の狭い範囲に限られ、大半が国立公園内にあるものの、絶滅の恐れがある。研究チームは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「深刻な危機(CR)」に次ぐ「危機(EN)」に分類するよう提言している。
2008年に体の一部が写真撮影され、新種が生息する可能性が浮上。18年に全身の撮影に成功し、大規模な現地調査のほか、骨格の比較や細胞小器官ミトコンドリアのDNA解析などを行った結果、新種と確認した。