
来年3月に定年退職を迎えるN子さん(60歳)も、再雇用で働く予定ですが、老後は「無理なく節約できる暮らし」を目標にしています。そんなN子さんがお手本にしているのが、元上司のR子さん(65歳・独身)です。その暮らしには、健康と節約を無理なく両立させるヒントがありました。
毎日スポーツジムへ通い、お風呂も済ませる
R子さんが55歳の時に「年齢を重ねると筋力は落ちるから、今のうちから体を動かそう」と考え始めたスポーツジム通い。月会費は約8000円で、会費には施設利用だけでなく、シャワーやお風呂の利用も含まれています。そのため、自宅にお風呂はあるものの、普段はほとんど使いません。運動を終えたらジムで入浴を済ませ、そのまま帰宅するのが毎日のルーティンです。
その結果、自宅でお湯を沸かす回数が大幅に減り、水道代や電気代の節約につながっているとのこと。R子さんの試算では、自宅で毎日お風呂を沸かす場合と比べ、月3000円程度の節約効果があるといいます。また、夏場などは自宅でシャワーを使うため、約5000円で購入した節水シャワーヘッドを使用。細かな工夫も欠かしていません。このおかげでシャワーにかかる水道使用量も約30〜40%抑えられるそうです。
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「節約」が目的ではなく、「好きなこと」の結果だった
印象的だったのは、R子さんが「節約のため」にジムへ通っているわけではないことです。健康維持が目的で始めたジム通いが、結果として光熱費の節約という副次的な効果も生み出しました。定年後も、その習慣は変わらず続いています。
この話を聞いたN子さんは、「節約=我慢」という固定観念が変わったといいます。「老後を楽しみながら自然と節約もできるなんて、その方法があったか」と。
老後の節約というと、支出を削ることばかりに目が向きがちですが、好きなことを楽しみながら家計費も抑えられれば、無理なく長く続けることができます。
老後の節約は「自分の軸」を持つことが大切
R子さんの例からは、「安いから」「節約になるから」とあれこれ利用しているわけではないことが分かります。「体を動かすことが好き」という自分の軸があり、その延長でジム通いが習慣となり、お風呂も済ませるようになった結果、自然と光熱費や水道代の節約につながっていました。|
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老後は時間と自由度が増す分、何でも試したくなる気持ちも生まれます。しかし、「今、自分に本当に必要か」を問い直しながら生活を組み立てることで、暮らしはシンプルになり、結果として無駄な支出も減っていきます。
節約とは、我慢を重ねることではなく、自分にとって必要なものを見極めること。自分の軸を中心に生活をコンパクトに整えることが、満足度の高い老後と、無理のない節約の両立につながるでしょう。
文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))
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