シャープが「AQUOS R11」で挑む“価格高騰時代”のスマホ戦略 「シェアを追うよりも既存ユーザーを大切に」

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2026年08月03日 13:01  ITmedia Mobile

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シャープの新ハイエンドスマートフォン「AQUOS R11」

 シャープが7月9日に発売した「AQUOS R11」は、これまでのAQUOS Rシリーズとやや位置付けが異なっている。これまでは、一般的なハイエンドのやや下を狙い、その分コストパフォーマンスを高めた機種だったが、AQUOS R11ではよりスペックを充実させ、正真正銘のハイエンドモデルになった。メモリやストレージの高騰などと相まって値段は上がってしまったが、そもそも端末のポジションが以前と変わっているというわけだ。


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 背景には、シャープがスマホ事業の端末ポートフォリオや割合をシフトさせていることがある。これまではAQUOS wishシリーズなどのローエンドモデルが多かったのに対し、よりAQUOS senseやAQUOS Rを充実させ、ミドルレンジ以上の比重を高めていくというのが同社の今の戦略だ。AQUOS R11は、そのポジションチェンジを行った結果、以前よりも大きくスペックが上がっている。


 例えば、プロセッサはその1つで、AQUOS R11はQualcommの「Snapdragon 8s Gen 4」を搭載。8sながらも、ハイエンド向けの8シリーズになった。カメラも望遠を含めた3眼になり、ハイエンドモデルにふさわしいスペックになっている。そんなシャープの戦略やAQUOS R11を開発した経緯などを通信事業本部長の中江優晃氏と、通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部長 清水寛幸氏に聞いた。


●せっかく買うなら“ちゃんといいハイエンド”に方針変更


―― AQUOS R11が発売されました。これまでのAQUOS Rよりも高くなっていて、少々驚いたユーザーも多いと思いますが、今回は位置付けが違うんですよね。メモリやストレージの影響もあるとは思いますが。


清水氏 はい。実際、SoCを見ても1つ上のグレードになっています。今の、半導体の価格高騰や円安の中で、業界全体(の端末)が高価格化しています。その中でハイエンドモデルをお届けする際の付加価値を高めています。せっかく買うなら“ちゃんといいハイエンド”にというように、考え方をシフトしました。


 端末の特徴には、トレンドを押さえた性能の底上げや、独自の着眼点で搭載した2つの機能があります。前者の性能については、SoCがSnapdragon 8s Gen 4になっていたり、カメラに望遠が追加され、3眼ともライカ監修になっていたりします。ディスプレイも前回と比べてもかなり狭額縁になり、明るさは3000ニトから3600ニトまで上がりました。デザインについても、より一段洗練されたものにしています。基本性能が、ドンっと底上げされています。


 着眼点の1つが、AIです。AQUOSのAIは「アシスト」がコンセプト。すごいことができるけど、誰でも簡単に使えるという考え方です。確かにAIは画像編集などのすごいものはありますが、どう使っていいか分からないという方もいるとみています。今まで通りの使い方ですごいことができるというような機能を、カメラにいくつか盛り込んでいます。


 もう1つはカメラ部分のライトバーを使った「アカリウム」です。ハイエンドモデルはどちらかというと、忙しい方が使うことが多い端末です。そういった方々に、ひとときのリラックスタイムを提供したい。「自分を知ってよく生きる」というウェルビーイングの考え方は、同時に発売した「からだメイト Watch」に近いですね。たき火や水の音とともにリラックスしていただきたいと考えています。


中江氏 発表会では紹介しきれなかった機能もいくつかあります。例えば、ホーム画面をカスタマイズする「ホーム・デコ」という機能がそれで、その気になれば、自分の“推し活”に基づいたコンテンツでホーム画面を埋め尽くすこともできます。スマホの壁紙はアイコンで埋め尽くされてしまいがちですが、それを邪魔せずに作れる機能です。


―― 製品名がAQUOS Rのままなので、従来の延長線上だと思っている人も多いかもしれません。


中江氏 プロモーションで、しっかり打ち出さなければいけないと考えています。店頭やWebなどのお客さま接点で、いかに性能が上がっているかを訴求していくことが求められます。


●ロイヤリティーの高いAQUOSユーザーの信頼に応えていく


―― 例えば、「Pro」なり「+」なりを付けることは検討されなかったのでしょうか。


中江氏 Proシリーズは、AQUOS Rの延長線上にはないと思っています。Proが付くモデルは、どこかシャープらしい技術とコンセプトが融合した最高級モデルとして温めていきたい。出てきた瞬間に他と違うようなもので、価格帯ではなく、コンセプトに付けている名前です。ただ、他社のスタンダードラインに対して今の名前が伝わりにくくなっているのであれば、どこかで見直さなければいけないのかもしれないですね。


―― メモリやストレージの価格が上がったからこうなったというわけではなく、もともとAQUOS Rシリーズのポジションチェンジを狙っていたのでしょうか。


中江氏 この戦略を決めたのは、(メモリやSSDの)価格が高騰する前でした。登場したときにこうなっていたので、そう見えてしまうかもしれませんが、時系列でいうと、メモリの問題が顕在化したのが昨年(2025年)10月ごろです。一方で、AQUOS R11のプランニングをしたのは、昨年の上期です。途中で路線変更もしていません。メモリやSSDが想定以上だったこともあり、当初の狙いより価格が上がってしまったということはありましたが、AQUOS R11はもともとそうしようと思っていました。


 Androidの世界は海外勢の攻勢もあり、日本メーカーはなかなか厳しい。ここでどうやって勝ち残っていくのかを考えたとき、今のAQUOSには700万のユーザー基盤があります。そのリテンション率は低くありません。AQUOSを使い続けるお客さまがいるということは、そこに応えていく必要があります。特にAQUOS senseやAQUOS Rのお客さまは、顧客基盤としてロイヤリティーが高い。その方々の信頼に応えていこうとしたとき、おのずと中高価格帯にアプローチしていく戦略になりました。


 自分たちを応援してくれる方を第一に考え、それを見ていいなと思った周りの方に入っていただく。思っていたところと価格がズレてしまった部分はありますが、それによってしっかり魅力や性能の改善を図っています。単純に今までと同じで価格が上がったわけではないというところはしっかりお伝えして、実感していただけるよう、市場の反響を見ながら(プロモーションなどに)フィードバックしていきたいと思います。


●プロセッサにSnapdragon 8s Gen 4(6コア)を採用した理由


―― より上位のカテゴリーにシフトするにあたり、Snapdragon 8s Gen 4を採用しましたが、Eliteはやはり厳しかったのでしょうか。


中江氏 Eliteだと、価格がさらにもう一段上がってしまいます。また、AQUOS R11は「簡単だけど、感嘆です。」がキャッチコピーの端末です。使い方を分かっている人がガンガン使える性能を突き詰めていくとSnapdragon 8 Eliteシリーズになりますが、知らないうちにAIがアシストしてくれるという考え方なので、バランスを見た方がいいと考えました。Snapdragon 8s Gen 4は、そのバランスがすごくいいんです。


清水氏 3つの観点があります。1つ目が消費電力、2つ目が熱の制御、3つ目はその組み合わせによる長時間安定動作で、それら3つで選定した際にとても優れたSoCです。一部で話題になっているCPUのコア数も同じ理由でこちらを選んでいます。


―― あれは、コアをふさいだというわけではないんですね。


清水氏 実はSnapdragon 8s Gen 4にはオクタ(8)コア版とヘキサ(6)コア版の2つがあり、電力、熱、安定動作だとヘキサコア版のバランスがいいということで、そちらを選びました。


中江氏 あえてヘキサコアを選んでいます。ベンチマークもして、この性能であれば、お客さまが求める操作に対して問題ないという判断をしました。


―― 仮にオクタコア版を採用していたらどうなっていたのでしょうか。


清水氏 ユースケースにもよります。一番重い動画編集などはいいのですが、それをスマホでやる人がどれだけいるのかです。パフォーマンスはオクタコアの方が出ますが、その分熱が出て、消費電力も多くなる関係にあります。AQUOS R11を買う方の使い方だと、省電力や熱制御を優先すべきと考えました。


―― それでも前モデルより数値的な部分でも大きく上がっていますよね。


清水氏 SoCの関連でいうと、CPUが14%、GPUが40%よくなっています。そのあたりは、AQUOS R10で採用した「Snapdragon 7+ Gen 3」よりも大きく改善されています。


●カメラの画質も向上、UIを簡略化して操作性も改善


―― チップセット内のISPも改善されていると思いますが、画質改善には効果があったのでしょうか。


中江氏 その部分はかなりよくなっています。SoCによってISPにもランクがありますが、今回選択したものは、上位レベルのISPが搭載されていて、処理能力も高いですね。AIを使ったホワイトバランス調整などにISPの機能を使っています。これによって、ライカ画質を作る上で、より自然な写実的な写真を撮れるようになりました。


 いいセンサーを付けているのはそうですが、それをAIで補正するのではなく、AIを使って画質調整を最適化、適正化していくイメージです。作られた絵を出すのではなく、見たままの状態にいかに近づけるかにAIを使っていると言い換えることもできます。


 ライカさんは、見たときの形を大事にしています。カメラ画質の評価の仕方も特徴的で、レファレンスになるライカさんのカメラで撮った写真と同じシーンで写真を撮り、比較して評価しています。AIで空を青くするというようなのはダメなんです。その日が曇りなら曇り空、人の肌もスマホなので多少は処理を入れていますが、処理をかけすぎてもダメ。その人が持っているディテールを大事にしています。


 カメラに関していうと、今回からユーザーインタフェースも簡略化して、使い勝手をよくしています。今までは1画面でできることにこだわっていましたが、そのせいで逆に使いにくくなってしまった反省があります。


清水氏 今までは(映像を表示する部分の横に)ボタンがずらっと並んですぐに設定を切り替えられましたが、設定メニューから切り替えられるようにしています。


―― アイコンだけで並んでいても、押してみるまでどんな機能が分からないというのはありますよね。思っていたのと違うこともあります。


中江氏 はい。今の方が整理されていて、文字も出るのでこちらの方が使ってもらえると思います。


清水氏 (AIを使って画角を最適化する)スマートフィットズームも被写体を認識するとボタンが青くなるようになる、押すだけでちょうどいい画角になります。


―― これは、カメラも切り替えるのでしょうか。


清水氏 切り替えていますし、デジタルズームも使います。一番いい画角を、自動で選択するようにしています。


―― 画角の正解は、どういったものを使って学習したのでしょうか。


清水氏 いろいろな作例や、フィールドテストしている中での最適化をしています。今までは「インテリジェントフレーミング」という機能を載せていました。これは、撮った後、この画角はどうか、という提案をする機能です。そこで学習したデータもたくさんあるので、構図として何がいいのかというデータは持っていました。


―― リアルタイムでやっているんですよね。これも、チップの性能が上がったからできたことなのでしょうか。


清水氏 エッジのAIで処理しているので、確かに処理能力が必要とされるところです。今までのチップを使った場合の性能までは検証できていませんが、これだけスムーズに被写体認識がタイムラグなくできているのは、Snapdragon 8s Gen 4だからこそだと思います。


●“ケータイのイルミ”を想起させる「アカリウム」はデザインのアクセントにも


―― 前世代までのAQUOS Rと比べると、デザインも変わりました。


清水氏 今までは角ばっていましたが、手当たりがよくなり、額縁も細くなりました。額縁の細さは技術の進化で、ハイエンドモデルとして先に進んでいくために必要なことの1つです。それに合わせて、デザインの雰囲気も変えています。


 ただし、大きなコンセプトは変えていません。インテリアになじむことや、家具と一緒に使うといったところか発想する点は変わっていません。洗練させるというか、より品位を上げる考え方で、その辺がパネルの仕上げやアルミの輝度感、カメラリング周りなどに表れています。


 今回、望遠を搭載したことでカメラの処理をどうするかは考えました。今までは、少しキャラクターを想起させるカメラリングでしたが、3つになるとキャラの目には見えない。そこを違和感なくしつつ、品位感を持たせるよう、カメラリングの自由曲線は変えずに黒で塗りつぶしてライトバーを置いて目のように見える表現をしています。


―― 目のように見えることは目指していたんですね(笑)。


清水氏 もともと、何かのキャラに見せたいということではなかったのですが、記憶に残るものとして、普通になってしまわないよう工夫しています。


―― そのライトバーが光るという発想も新しいと思いました。


清水氏 電話着信やアラームで光るという、機能的な価値もあります。ガラケー(旧来型の携帯電話)のときにはそういうものが多かったですよね。シャープも、イルミできれいに光らせるということをいろいろやってきましたが、それが今の若い人には新鮮に見えるようです。僕ら世代だと「ケータイのイルミね」となりますが、こんなふうに光るのが価値になります。


 光がデザイン上のポイントにもなります。また、ウォッチやリングといったウェアラブルも一緒に商品化していく中で、ウェアラブルのウェルビーイングとひも付け、たき火のような光で癒されるということをやれば、シャープの商品としてまとまりがあっていいのではというところから、このような機能を搭載しています。


中江氏 1つの着眼点があり、そこに対していろいろな人のアイデアがどんどん接続していくうちに、ストーリー性が出てきました。1日のうちに画面がついているのは、多い人でも3時間ぐらい。大体の人は1時間ぐらいです。画面をつけていない状態でも役に立つというのは、確かにちょっと面白い。スマホを使っていると睡眠の質が悪くなるというように、まるでスマホが悪者みたいになっていますが、これなら集中力や睡眠状態をアシストできます。


 それならトコトン突き詰めて、効果があるといえるところまでやってほしいと言いました。たき火の光り方はどうなのかということや、たき火の音とアカリウムの音では本当に同じ特性が出るのかということまで、こだわってやるなら面白いと思ったからです。


―― 実際、リラックス効果はあるのでしょうか。


清水氏 どういうふうに世の中にお伝えするかは、まだ練っているところです。


―― それは薬機法の関連で、でしょうか。


清水氏 はい。そういうところには、気を付けなければなりません。どういうふうにお伝えすればいいのかに、いろいろなハードルがあります。


●5100mAhで2日間持つバッテリー、microSD非対応は丁寧に説明


―― バッテリーですが、最近では7000mAhぐらいの容量を搭載した機種も徐々に出てきています。今回、そこまでは難しかったのでしょうか。


清水氏 もちろん、大容量バッテリーにすることはできますが、2つ整理しなければならないことがあります。シリコンを含んだバッテリーはスペック上の容量を上げることができます。ただ、実際の電池の持ちにどれだけ寄与するのかは、もうちょっと慎重に考えなければいけないと考えています。スペックだけをどんどん上げていく考え方はしていません。


 また、これも法律に関することになりますが、電圧が高いバッテリーを積んでいると、輸送に規制がかかることもあります。使える空港や輸送手段が限られてしまう。そういった観点でも、5100mAhという今の容量が一番いいと判断しています。


 ただ、5100mAhでもバッテリーの持ちは十分いいと考えています。1日10時間使う試験もしています。動画4時間、音楽3時間、SNS2時間、ゲーム1時間というように、割とガッツリめに使っても、2日間持つという結果が出ています。容量の多い少ないではなく、ちゃんと使っても大丈夫ということはお伝えしていきたいですね。


中江氏 今回、アウトドアビューも見やすくなり、結果として消費電力も落ちています。通常の屋外であれば、アウトドアビューで(輝度を持ち上げて)発熱して使いづらくなるといった症状も起きにくくなっています。


清水氏 もともと見えていたところはあまり持ち上げないよう、スマートアウトドアビューという形で載せています。地味に役立つ機能だと思います。AIに近いことをやっていて、画面の中のヒストグラムを見て、暗いところと明るいところ分析し、ここは上げない、ここは上げるということを最適化しています。もちろん、動画のようにずっと画面が動いていても効かせ続けることができます。


―― 仕様面では、microSDスロットが非対応になってしまいました。


清水氏 microSDスロットは、「AQUOS R9 pro」も対応していませんでしたが、今回の方が反響は大きかったですね。コストのためというより、構造面と、microSDを使っている方がどのぐらいの容量を選んでいるのかも調べた上で256GBなり512GBなりを商品化しました。そのぐらいの容量があれば、(過去の機種に入れていたmicroSD内のデータを)丸ごと移していただけることが分かったからです。ちゃんと丁寧なご案内もしながら、microSDを外す判断をしました。


 スペックページにはSD非対応でも安心して使うための説明をしたページへのリンクを張り、こういう手段でコピーができるということや、今のmicroSDを読み込むための動作確認済みのリーダーをご紹介しています。


●シェアだけを追わず、今のAQUOSユーザーを大切にしたい


―― 今回、台湾でも発売しましたが、海外でこのぐらいのハイエンドはどうなのでしょうか。


中江氏 台湾は日本と市場的に似ていて、平均価格も近いかむしろあちらの方が高いぐらいです。AQUOS R11を安いと思って買う人はいないと思いますが、こだわって買うなら許容される価格ではないかと思いますね。


―― 逆に、シンガポールやインドネシアでは販売しません。


中江氏 インドネシアはやはり価格的にちょっと厳しい。ただ、それも今はという話です。GDPもすごい勢いで伸びていますし、5Gも急速に拡大しています。市場の端末もまだ4Gが多い。5G比率が上がってきた時には、考えられると思います。


 シンガポールについては、ちょっとやり方や戦略を考えなければなりません。今、GalaxyやXiaomiが強いからです。シャープ全体のブランドバリューも含めてどうやっていくのか、全体的な戦略が求められています。


―― 製品の前に発表された事業戦略の際に、ミドルレンジ以上の割合を増やしていくというお話がありました。あれは、売り上げの話でしょうか。


中江氏 売り上げです。もともと、sense以上とsense未満で半々ぐらいでした。AQUOS wishシリーズの数が出ていたということですが、これが難しくなってくると思っています。市場を見るとお分かりの通り、今までのような売り方はできなくなってきています。各種部材が環境変化で高騰していく中で、すごく難しい分野です。


―― とはいえ、シリーズがなくなるわけではないですよね。


中江氏 はい。といっても法人のお客さまからは好評をいただいています。そこには、新しいwishでこたえていきたいですね。


―― あまり販売台数のシェアは追わないということにもなるのでしょうか。


中江氏 既存の方にいかにAQUOSを使い続けたいと思っていただけるかを主軸にしていきます。その結果として、シェアは多いに越したことはありません。ただ、シェアを追っていくと、従来のお客さま以上に新規の方を取ってくることも必要になり、全方位にやる必要が出てきます。シェアはいらないというわけではありませんが、シェアだけを追うよりも、今のAQUOSのお客さまを大事にしていきたい。もちろん、他社から来てくれればうれしいのですが、今はガマンの時です。世界の動きが激しい中で、まず地盤を固めていきます。


清水氏 その中での仕込みがウェアラブルになります。これをまず使っていただき、AQUOSと一緒だともっといいことがあるとご提案して、次はAQUOSがいいかも思っていただきたい。第1弾はロック画面での確認ですが、これからそういったことはどんどん増やしていきたいですね。シャープと言うつながりも含めて、もっとブランドの広がりを大きくしていきたいと思っています。


●取材を終えて:ラインアップの全体像をどう伝えていくか


 タイミング悪くメモリやSSDが高騰してしまったため、それを受けての値上げと思われがちだが、AQUOS R11は、意図的にカテゴリーをより上位にシフトさせた端末だった。プロセッサやカメラ、さらにはディスプレイなども、それに見合ったグレードのものが選択されている。これまで“ど真ん中のハイエンドモデル”が不在だったAQUOSだが、AQUOS R11でその穴が埋まった格好だ。


 一方で、「11」というナンバリングを前モデルから継承していることもあり、ややその位置付けが伝わりにくいのも事実だ。現時点でミッドハイにカテゴライズされる端末がなく、ラインアップの全体像が見えていないのもその一因といえる。完成度は上がっているだけに、それをどうアピールしていくかが問われそうだ。



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