
その“表情”に注目が集まったーー。
8月9日、長崎は81回目となる「長崎原爆の日」を迎え、平和公園では長崎原爆犠牲者慰霊平和記念式典がおこなわれた。鈴木史朗市長は「長崎平和宣言」で、核兵器禁止条約の再検討会議への参加、「非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)の堅持を日本政府に強く求めた。これに対し、高市首相は式典のあいさつで「非核三原則は堅持している」と述べ、「核兵器のない世界の実現に向けた現実的かつ実践的な取り組みを推進している」と強調した。
「しかし、高市首相の言葉は、8月6日の広島での平和記念式典での発言と同様、非核三原則を将来も堅持し続けるとは明言せず、いまは堅持していると現状を述べただけでした。さらに高市首相は式典の後、被爆者4団体などの代表と面会しましたが、この際の態度や表情がSNSで拡散され、そもそも非核三原則を将来も守り続ける気がないのではないかと、疑念を呼んでいるのです」(政治担当記者)
問題となったシーンは被爆者団体のひとつ、長崎県原爆被災者協議会の田中重光会長が訴えているときだった。
田中会長は「日本政府は唯一の戦争被爆国として、今すぐ核兵器禁止条約に署名するとともに(略)今年11月の核兵器禁止条約の再検討会議に参加することを約束してください」と訴え、こう結んだ。
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「いま、国会議員の中で戦争体験者や戦争を知らない人たちが大部分を占めています。ぜひ、お帰りになったら、広島、長崎の原爆資料館を見学されることをお勧めください」
この間、高市首相は手元の資料に視線を落とし、発言後にはため息ともとれる仕草を見せ、無言のまま一礼して終わった。その態度にX上には一部から批判の声が渦巻いている。
《はい、また出た。この目つきと態度。自分に批判的だったり、都合が悪い意見を言う人にする相変わらずのこの非常識極まりない態度》
《本当に目上の被爆者代表の方に対してこの態度。無理やり付き合わされてるみたいな不貞腐れた顔。何でこんなのがいつまでも総理をやってるの?》
いっぽうで、高市首相が田中会長の話について資料にメモを取ったり、被爆者団体の代表者らに話しかけに行く様子も報じられている。“炎上”したのは、切り取られた映像をもとにしたものではあるものの、話題になったのはこれだけではない。この日、高市首相に代わって、田中会長の訴えに答えたのが国光文乃外務副大臣だった。
「国光副大臣は『核共有は非核三原則や原子力基本法の法体系から認められない』と明確に答弁しましたが、その間、隣に座った高市首相が目を見開いて睨んでいるように見える動画が拡散しています。
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ちなみに、国光副大臣は瀬戸内海の離島出身で、長崎大学医学部卒業。医師としてキャリアを積んだ後、医系技官として厚労省に入省したという経歴の持ち主です。被爆地・長崎出身の国光副大臣の“勇気ある発言”に称賛の声が上がっています」(前出・政治担当記者)
政治アナリストの伊藤敦夫氏は、こう指摘する。
「消費税減税に抵抗した財務省官僚も更迭した過去がありますからね。国光さんも次の内閣改造でクビになる可能性はあるでしょうね」(以下、「」内は伊藤氏)
また、ネット上で“指摘”された態度については、背景をこう語る。
「正直なんですよ。自分の感情が表に出てしまうタイプ。本当は行きたくなかったんでしょう。それにしても、普通の政治家だったら、内心は別として、表面的には無難な対応をするはずなんですが、それができない。理解を超えた人だなと思わざるを得ないですよね。だって、地震の被災地の熊本でもPV動画を作ったりして、さんざん批判を浴びているわけです。結局、普通の人の普通の感覚がわからないのかなという気がしますね」
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式典では、「核兵器のない世界」の実現に向けて取り組んでいると強調したものの、伊藤氏は高市氏の“胸中”を指摘する。
「本心は核武装したいんでしょう。そう思わざるを得ない発言をしてきましたからね。非核三原則についても『堅持しており』とは言っても、今後も『堅持します』とは言ってない。昨今では自民党の中でも平気で核武装論が語られるようになっており、非常に危うさを感じますね。第一、アメリカが絶対に許しませんよ」
だが、“本音垂れ流し”の“高市流”がこのまま続けられる可能性は決して高くない。
「今回のような批判が積み重なると、支持率がますます低下する可能性があります。高市さんの強みは支持率が高いという一点です。その強みがなくなってきたときに、今まで黙っていた自民党内の連中がどう動くかということです。すでに消費減税の問題でも党内に抵抗する議員が出てきています。少しずつ状況が変わってきているという気がしますね。逆に言うと、高市さんは焦っているのかもしれません」
あの“表情”は内心を繕う余裕のなさから来ていたのかもしれないーー。
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