テスラの無人タクシーが東京・青山に ハンドルもペダルもない「Cybercab」 日本での展開は?

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2026年09月12日 10:41  ITmedia NEWS

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 Tesla Japanは9月11日、無人タクシー専用車両「Cybercab」(サイバーキャブ)の実車を東京・青山で日本初公開した。9月28日まで東京・大阪・名古屋の4会場を回る「Cybercab Japan Tour」の初日で、会場はOMAKASE 青山ガーデン byGMOだ。


【写真を見る】東京に現れたテスラの無人タクシー(計18枚)


 Cybercabは、米国で運行中の米Teslaの自動運転配車サービス「Robotaxi」(ロボタクシー)向けに設計された2人乗りの車両だ。運転席という概念がなく、ハンドルもペダルも備えない。既存の車両を自動運転化したのではなく、乗客を目的地まで運ぶ用途に絞って新規に設計した。展示は静態展示で、乗車や試乗はできない。


●塗装工程がない外板、上に開くバタフライドア


 外観でまず目を引くのがゴールドのボディーだ。外板は樹脂製で、塗装工程を持たず、成形時にパネルと色を一体化している。Teslaは被膜の厚みを従来の塗装とクリアコートの5〜10倍としている。ボディーの前後にはギガキャスティングを採用し、車体を1本のラインで順に組み上げるのではなく、複数のサブアセンブリーを並行して作って最後に結合する「アンボックス」方式で生産する。


 ドアは上方に大きく開く2枚のバタフライドアで、狭い場所でも乗り降りしやすい開口を確保する。ホイールはフロント18インチ、リア21インチで、いずれもフルカバー形状だ。車両周囲を把握するカメラは合計8個(フロント3、フェンダー2、Bピラー2、リア1)で、LiDARなどは搭載していない。


●運転席がない車内、2人掛けのベンチシート


 ドア越しに車内をのぞくと、ダッシュボードにハンドルやペダルはない。シートは2人掛けのベンチシートで、前後スライドは2席連動、リクライニングは左右独立で動く。中央にはTesla史上最大となる20.5型のセンターディスプレイを配置し、「Apple Music」や「Spotify」「Netflix」「YouTube」などのストリーミングサービスやゲーム、カラオケを使える。設定はアカウントにひもづき、どの車両に乗っても引き継がれる。


 リアトランクはリフトゲート式で容量は572L。機内持ち込みサイズ2個と受託手荷物サイズ2個のスーツケース、あるいはゴルフバッグや折りたたみ自転車、車いすを積める。ベンチシートの座面高は標準的な車いすの座面高に合わせており、横からスライドして乗り込める。


●「2人乗り」にした理由と、小さめのバッテリー


 タクシーでありながら2人乗りにした理由について、Tesla Japanの橋本理智社長は、タクシーに乗る客の8割が2人以下であることを挙げた。定員を2人に絞った分、車内の空間と荷物室を広く取っている。3〜4人で乗りたい場合は「Model Y」のRobotaxiを呼ぶ形で使い分ける想定だ。


 バッテリー容量も小さめに設定している。Cybercabは街中を1日走り続ける前提の車両で、空き時間に充電すれば1日の運行をまかなえる容量にしている。遠出は想定していない。


●米国では9月4日から一般向けに乗車が始まった


 米国では、テキサス州のギガファクトリー・テキサスで2026年4月に量産が始まった。イーロン・マスクCEOは4月の決算説明で「Cybercabの生産を始めたばかりだ」と述べ、新しいサプライチェーンで立ち上げる製品のため初期の生産は非常にゆっくりで、年末に向けて急速に増やす見通しを示した。テキサス州オースティンでは、現地時間9月4日からRobotaxiアプリ経由で一般客がCybercabに乗れるようになった。


 Robotaxiは現在、オースティン、ダラス、ヒューストン、マイアミの各都市でModel Yを中心に運行しており、順次Cybercabをフリートに加えていく。Teslaは1マイル当たりの運行コスト0.2ドルを目標に掲げており、マスク氏も9月3日のオースティンの発表イベントで、自動運転による移動のコストは1マイル当たり20セント程度になるとの見方を示した。


●日本での展開は「未定」、公道走行もできず


 日本での販売や展開は決まっていない。日本の公道を走れるかについて橋本社長は、ハンドルがないため現行の保安基準では走行できないとしつつ、レベル4自動運転の特例として走行できるかどうかはTeslaとして判断する立場にないと述べた。できないとも考えておらず、まず北米でサービスを始めた段階で、海外展開は未定だという。


 日本で展開できない中で実車を持ち込んだ狙いについて、橋本社長は、Teslaが北米で走り始めたことを世界で展示することだと説明した。展示は香港で先に始まっており、日本はそれに続く形になる。中国でも展示を予定しており、アジア太平洋地域を巡回する計画だという。東京・名古屋・大阪の3都市を選んだことに特別な意図はなく、主要都市を押さえたという。


 橋本社長は、Model Yが2026年上半期の国内新規登録台数で外国車ブランドの車種別1位になったことにも触れた。英JATO Dynamicsのデータに基づく集計で、電気自動車に限らず外国車全体の車種別で半期を通じて首位になるのは初めてだという。Cybercabの自動運転システムは、Teslaが開発を進める運転支援機能「FSD(フルセルフドライビング)」を応用したもので、車両に搭載した複数のカメラで周囲を認識して走行する。


 Cybercab Japan Tourは、青山会場が9月14日まで、テスラ グランフロント大阪が9月17日〜20日、テスラ名古屋則武が9月22日〜23日、テスラ新宿が9月26日〜28日の日程で開催する。



このニュースに関するつぶやき

  • この仕様は物流転化できる訳で、遠くない間に、“運送ドライバ”そのものとともに呼称もなくなるだろ。AIの台頭で医学、法曹等の縮小と言われているが、blue‑collar workはより顕著になる。淘汰。
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