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「これは恐怖政治ですよ」
長く自民党を取材してきたジャーナリストがつぶやいた。
高市早苗首相(自民党総裁)が、一連の党役員人事・閣僚人事で、「聖域」と言われる自民党参院の幹部人事に手を突っ込んだ。
「2025年から自民党参院幹事長を務めていた石井準一氏が交代することになりました。9月15日、参院会長・松山政司氏が本人に伝えました。
石井氏は当選4回、これまで『参院国会対策委員長』『参院議院運営委員長』『参院予算委員長』など主要ポストを歴任し、野党とのパイプが太いことで知られます。自民党は参院で少数与党ですから、法案審議を円滑に進めるため、石井氏の手腕に頼るところが大きかったのです」(政治担当記者)
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参院自民党の会則では、幹部人事について「会長の推薦により」としており、人事権は事実上、松山参院会長に一任されている。高市首相自身も「参院の役員の人事権は私にはない」と語っているが、永田町では「高市首相が松山会長に石井氏交代を促した」と言われている。
高市首相は、なぜそこまで石井氏の交代にこだわったのか。
「石井氏は高市首相と近い関係にはありません。2018年の総裁選でも、高市氏が “師” と仰ぐほど尊敬する安倍晋三元首相ではなく、石破茂前首相の推薦人となりました。
さらに、2026年度の予算案が審議された特別国会で、高市首相は年度内成立を目指したものの、石井氏は野党との話し合いを重視したため、年度内に成立しませんでした。このことが高市首相の逆鱗に触れたと言われています」(自民党関係者)
政治ジャーナリストの青山和弘氏も、本誌の取材に「交代させたのは、高市首相が、石井氏が主導する参院の国会運営に不満を抱いたからにほかなりません」と指摘し、党内の様子についてこう話す。
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「これまで独自性を保っていた参院の人事に高市首相が介入したことになり、参院側からは『参院の独自性が侵された』といった反発が出ています。
また、“参院のドン”として高い求心力を持っていた石井氏が外れることで、『今後の与野党協議は難航する。参議院での協議は動かないよ』と、懸念する声もあがっています」
実際、党内の不協和音は早くも聞こえてくる。
「意向に添わなければ、前例にとらわれず代えていくという、高市首相の姿勢がより明確になりました。党内には『これが政策実現に邁進する高市カラーだ』と評価する声がある一方で、『あまりに独裁的。トランプ大統領を見習っているんだろう』といった批判もあります。2027年の自民党総裁選に向けた “火種” となる可能性があります」(青山氏)
党内に禍根を残す人事になったようだ。
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