
業務効率化やDXの推進に向け、営業や人事などの各部門・部署がITツールを独自に導入することが増えている。一方で、部門ごとにシステムが増えることで、アカウント管理などを担う情報システム(情シス)担当者が対応しきれないという課題も生じている。
システムベンダーのNTTデータビジネスブレインズ(東京都港区)が情報システム部門の担当者を対象に実施した調査によると、退職者のアカウントが残ったままになったことが「ある」という企業は7割に上った。調査からは、アカウント管理やデータ連携、部門間の調整などが追い付いていない実態が浮かび上がった。
●情シスの約7割が「シャドーITある」 「全貌が不明」の回答も
情シス部門が把握・管理していない部門が独自に導入したSaaSなど、いわゆる「シャドーIT」について「各部門に任せきりのため数多くあると思う」と回答した人は52.4%に上った。「管理されていないため全貌が不明」とした15.1%と合わせると、情シス部門が十分に管理できていないシャドーITがあると回答したのは全体の67.5%に上った。
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従業員のアカウントが退職後もシステム上に残存している(アクセス可能な状態になっている)ケースについて「連絡漏れなどでたまに発生する」は60.9%、「棚卸などのたびによく発覚する」は13.5%で、合わせて74.4%に上った。
●システムが増えた先に何が起きる? 情シスが抱える負担
シャドーITやシステムの乱立は、アカウント管理以外の課題も生んでいる。「売り上げ」や「顧客」など、部門やシステム間でデータ定義が異なることで、数字のズレを調査するのに時間を取られることが「頻繁にある」とした人は21.5%、「たまにある」は61.0%で、合わせて82.5%だった。
システム導入やデータ連携で各部門(営業・人事など)と調整する際、ストレスを感じることは「情シスに丸投げされること」が52.1%で最も多かった。「ITリテラシーの差」(22.7%)、「各部門で業務が属人化されていること」(14.2%)と続いた。各部門が独自に導入したツールなどでトラブルが起きた際、情シスに丸投げされることが「よくある」は26.8%、「たまにある」は58.1%で、合わせて84.9%だった。
現在の手作業によるデータ連携や修正業務が、今後1〜2年以内に解消される見込みについて尋ねたところ「あまり期待できない」が39.6%、「全くない」が5.2%だった。一方「改善プロジェクトが進行中」とした回答も32.1%に上った。
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NTTデータビジネスブレインズは「事業部門は自らが当事者であるというITリテラシーと責任感を持つ必要があり、一方でIT部門も、ガチガチに統制してシャドーITを禁止するだけでなく、事業部門が安全に素早くツールを使えるようなガイドラインや仕組みを整備する『ビジネスパートナー』へと役割を変えていく必要がある」とコメントしている。
調査は4月17〜18日に、全国の情シス実務担当者221人を対象に実施した。
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