《権威付けが狙いか》高市政権が“養子お披露目”の新儀式を検討…識者は“皇室への威圧”を懸念

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2026年09月29日 06:10  web女性自身

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うっすらとした曇り空のもと、天皇陛下をはじめ皇族方が宮中三殿に参集された。「秋分の日」にあたる9月23日、皇室では秋季皇霊祭の儀と秋季神殿祭の儀が行われていた。



儀式を通じて、皇室のご先祖、そして神々の恩恵に感謝を捧げられるこの日、陛下や雅子さまのご心中には、複雑な思いが――。



この5日ほど前、複数のメディアが、“改正皇室典範で可能となる皇室の養子縁組が成立した場合、養子が皇族となったことを内外に示す新たな儀式を宮内庁が検討している”と報じたのだ。天皇家に近い宮内庁関係者はこう明かす。



「天皇陛下、秋篠宮さまも懸念する発言をなさっていたように、戦後まもなく皇室を離れた旧宮家の男系男子の子孫が養子として皇室に戻るという形には、いまも世論の強い反発があります。直近の一部メディアの世論調査でも、改正皇室典範が“国民の理解が得られているとは思わない”という回答が63パーセント、“わからない”も23パーセントという結果が伝えられています。



宮内庁幹部のなかにも、“陛下や皇嗣殿下が反対されている養子縁組なんて現実的ではない”と息巻いている人もいるほどです。ただ、皇室を支える宮内庁も行政機関の一部に過ぎません。10月24日の施行まで1カ月を切り、何としても“国家の意思”を示したい高市政権の意向を、シミュレーションしている段階なのです」



近代以降の皇室で、類例のない養子縁組の制度化を実現した高市早苗首相。だがいったい、新たに行われる儀式とは、どういったものとなるのか。



「施行される改正典範では、皇室の重要な事柄を審議する皇室会議を経て養子を迎えることができると定めています。しかし皇族は、民法の養子縁組手続きが適用されないので、皇室の慣例やこの新たな儀式をもって、養子縁組の成立とみなすと、宮内庁内で検討されているそうです。



お披露目の儀式については検討中で具体的なことは今後の状況で変わるでしょう。ただ、昨年執り行われた悠仁さまの成年式のように、天皇陛下の御前で、養親となる皇族と養子が誓いのお言葉を述べる……といった形などが宮内庁内でイメージされているようです。



皇室に民間から入るケースは、男性皇族と一般国民の女性との結婚があります。宮内庁では現在、この結婚の儀式や手続きをもとに、養子縁組の制度の“肉付け”を進めようとしているのです。また、江戸時代に皇族の間であった養子縁組の記録などもさかのぼって調査していると聞きます」(皇室担当記者)



元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんによれば、皇室のご結婚の形を参考にした場合、養子縁組の儀式は次のような形が想定されるという。



「お妃を迎えるケースを参考にすれば、皇室会議で養子縁組が正式に決定し、その旨の発表があった後、受け入れる宮家と送り出す旧宮家において、一般の結納にあたる儀式が行われるでしょう。



皇室の儀式としては、宮中三殿での拝礼、天皇皇后両陛下にお会いする朝見の儀、ほかに祝宴なども考えられます。養子縁組の対象となるのは、戦後に皇籍離脱した11宮家の15歳以上の男系男子ですが、養子が未成年の場合は、記者会見なども含めて、成年後に行われる儀式・行事もあるでしょう」



2021年5月の政府有識者会議のヒアリングの時点では、久邇家、賀陽家、東久邇家、竹田家の4家に“20代以下の未婚の男系男子が10人いる”と明らかにされている養子の対象者たち。だが、一般国民として生まれ育った彼らが皇室にそのまま加わるわけにはいかない。





■必要以上に養子の権威付けを企図か



前出の皇室担当記者はこう続ける。



「妃殿下方が受けられた『お妃教育』も参考にされる見込みです。皇室に入る養子は儀式に先立ち、宮中祭祀や行事、皇室のならわしなどを学ぶ機会が設けられることも検討されています。雅子さまはご成婚前、憲法や歴史、和歌、書道を含む8つの科目を50時間ほど受けられ、紀子さまも28時間受講されている事例にならう形となるわけです」



だがそもそも、現在の皇室から36〜38親等も隔たりがある旧宮家の人々を“天皇の男系子孫だから”という理由で養子縁組の対象とする制度への批判は根強い。その多くが“慶事”として国民が歓迎するご結婚と養子縁組では、決定的に異なる環境にあるのだ。



こうした状況から、高市政権がある一手に打って出る懸念すらあると、前出の宮内庁関係者は危ぶんでいる。



「結婚と同じように、国民が養子縁組を歓迎できるのでしょうか。天皇陛下が述べられたような“国民の理解が得られる”環境が整ったとは言えないでしょう。そうしたことから、養子縁組の実現を、自民党や日本維新の会への支持や後押しを通じて主導してきた保守的な立場の人々が、養子の存在への支持を図ることは十分に考えられるのです。



儀式を通じて養子が皇族となったことを強い印象とともに国内外に示すため、外国のVIPをも招く祝宴や披露の場を設けるような形で儀式を大規模化し、必要以上に養子の権威付けを図るという施策を、政権が宮内庁に行わせようとする可能性も高いのです」



皇室を威圧するかのような、高市政権や保守派が取り仕切る盛大な養子披露宴……。 近現代の皇室史に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、こう警鐘を鳴らす。



「男系男子の皇統が保たれた慶事であると、ことさら盛大に儀式を執り行うよう、政権が宮内庁に働きかければかけるほど、今回の改正のあり方に疑問を抱く国民の違和感は強まるばかりでしょう。



儀式ということであれば宮廷費が充てられることになるのでしょうが、納税者意識が高まる昨今、皇室の儀式への“不要な支出”として、皇室に対する意識にマイナスの影響すら及ぼしかねません。



そもそも皇室や国民の声を無視する形で、高市政権は皇室典範の改正を性急に進めました。儀式についても、養子縁組の実現に向けた既成事実を積み上げようという意図を感じます。戦後の皇室への国民の信頼や敬愛、崇敬の念は、男系男子による皇統が維持されているから生まれているのではありません。



国民とともに歩み、苦しみや痛みを抱く人々に寄り添おうとする皇室のあり方が、脈々とご家族の間で受け継がれてきたことに根ざしています。けっして、盛大な儀式などで培われるものではないのです」



高市首相の暴走によって、皇室と国民との“絆”が断たれかねないいま、天皇陛下と雅子さまは憂悶の日々を過ごされている。

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