レシピは「信じすぎない」が正解?日本料理店『賛否両論』店主・笠原将弘さんの考える料理の上達術

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2026年09月30日 23:00  クックパッドニュース

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「レシピどおりに作ったのに、なぜかおいしくならない……」そんな経験はありませんか。コミックエッセイ『料理上手の頭ん中のぞいてみました!』(池田暁子・著、扶桑社)のなかで、日本料理店『賛否両論』店主の笠原将弘さんが、その理由と料理が上達する考え方を語っています。本書から漫画の一部とともにご紹介します。

レシピどおりに計量して、時間も守ったはずなのに、なぜか味が決まらない。「このレシピ、おいしくない!」と本を閉じたくなったことはないでしょうか。

そんな悩みに正面から答えてくれるのが、コミックエッセイ『料理上手の頭ん中のぞいてみました!』(扶桑社)です。長年料理に苦手意識を抱いてきたというイラストレーター・マンガ家の池田暁子さんが、8人の「料理上手」たちを訪ね、その頭の中をのぞかせてもらったという一冊です。

料理が苦手な漫画家が、8人の「料理上手」に聞いてみた

本書は、雑誌『cookpad plus(クックパッドプラス)』で連載していたコミックエッセイ。山本ゆりさん、藤井恵さん、長谷川あかりさんら、ジャンルの異なる8人の料理上手たちが、池田さんの素朴な、ときに切実な疑問に答えていきます。

料理家・長谷川あかりさん回も必見!


今回ご紹介するのは、料理人・笠原将弘さんの回。

笠原さんは、東京・恵比寿の日本料理店『賛否両論』店主。28歳で実家の焼き鳥店を継ぎ、32歳で『賛否両論』をオープンすると、今や予約がなかなか取れないほどの人気店に育てあげた料理人です。

『ノンストップ!』(フジテレビ系)などテレビ出演も多く、2023年には第10回「料理レシピ本大賞」で著書2作が同時受賞(料理部門入賞・ニュースなレシピ賞)を果たしています。

そんな多くの方を支えてきたレシピ本をさまざま手がけてきた笠原さんの口から出たのは、意外なひと言でした。

「レシピを信じすぎてもよくない」

「レシピどおりに作ったのにうまくいかないと、『このレシピおいしくない!』と投げ出してしまう」と打ち明ける池田さんに笠原さんは、レシピ本をたくさん出している自分が言うのもなんだけど、と前置きしつつこう答えます。「レシピを信じすぎてもよくない」


たとえばレシピに「10分煮る」と書いてあると、絶対に10分煮なくてはいけないと思って、煮詰めすぎてしまう。日常生活では「ちょっと寒いな」と思えば1枚羽織るのに、料理になると自分の感覚を信じなくなる、と笠原さんは指摘します。

鍋の大きさ、IHかガスか、夏か冬か、など条件次第で煮え加減は変わるもの。だからレシピに従いつつ、「様子をよく見て、自分の感覚で微調整してくれ!」というのが笠原さんの答えです。


料理人や料理研究家のレシピなら、微調整しても大きく失敗することはまずない、という考えで、ひとつのレシピを何度も作りながら自分なりに調整する、その積み重ねで料理は上達すると言います。

「煮る」がわかれば、肉じゃがは無限に広がる

ひとつのレシピを繰り返すことには、続きがあります。笠原さんによれば、料理人は一品一品の料理を暗記しているわけではなく、「煮る」「揚げる」といった作業の基礎を覚えているのだそう。



「煮る」という作業を覚えて肉じゃがをおいしく作れるようになったら、豚肉を牛肉に替えてみる、しょうゆ味をみそ味にしてみる、じゃがいもの代わりに別の野菜を入れてみる、など食材や味つけを少し変えるだけで、一品はいくらでも広がっていきます。

「肉じゃがに手羽先なんて変かも?」とためらう必要もありません。笠原さんいわく、「手羽も肉でしょ?」。


「親父さん、下手くそだったな」と言われたい

作った料理を家族が喜んでくれなかったら、という池田さんの問いには、「どうしたらよかった?と聞いてみたらいい」と笠原さん。実は笠原さん自身、和食の料理人だったお父様から「まずい」と言われ続けて育ったのだそうです。それでもくじけなかった先に今があるのです。

そんな笠原さんの回には、息子さんも登場。彼がぽろっと口にした「この店を継ごうかな」という言葉に、笠原さんは初耳だとこぼします。



いつか息子に腕を抜かれる怖さはないのか、と問うと、「お前の代になってめちゃくちゃうまくなったな、親父さん下手くそだったなって言われる方が僕はうれしい」。

「まずい」と言われて育った料理人が、今度は超えられる側になりたいと笑う——そんな人柄がにじみます。

本書ではこのほか、プロの料理人が自宅で使っている意外な調味料の話や、お父様から唯一ほめられた料理のエピソードなども収録されています。

今夜の鍋の中を、少しだけよく見てみる

味の好みは人それぞれで、あらゆる人に完璧に受ける料理はない。だからまずは、自分が食べたいものを作って、自分がおいしければいい——笠原さんの言葉は、料理へのハードルをすっと下げてくれます。

レシピを信じすぎず、鍋の中の様子に目を向けて、自分の感覚で微調整してみる。まずは今夜の一皿から、始めてみませんか。

▼『料理上手の頭ん中のぞいてみました!』


著者:池田暁子
発行:扶桑社
定価:1,540円(税込)

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▼本作が連載されていた『cookpad plus』の最新号


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著者紹介

池田暁子(いけだ・きょうこ)さん

1969年、愛媛県出身。イラストレーター・マンガ家。愛媛県立松山東高等学校・神戸大学教育学部教育学科卒業、筑波大学芸術専門学群中退、セツ・モードセミナー修了。編集プロダクション・デザインプロダクションなどで雑誌、広告、書籍、HP等の制作に携わり、2002年よりフリーに。おもな作品に『片づけられない女のための こんどこそ!片づける技術』『貯められない女のための こんどこそ!貯める技術』『人生モグラたたき!』(文藝春秋)、『必要なものがスグに!とり出せる整理術! 』『1日が見えてラクになる!時間整理術!』(メディアファクトリー)、『思ってたウツとちがう!「新型ウツ」うちの夫の場合』(秋田書店)、『池田暁子の必要十分料理』(トランスビュー)などがある。

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  • 私はつくり方は読むが調味料も食材も無視して家にあるもので作る。分量も無視。作り方さえ分かれば不味くはならないことを学んだよ( *´艸`)
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