「事実上の女子枠」山尾志桜里氏 東大初の女性総長“2位から逆転”にOGの立場から苦言「学生新聞の取材すら拒否」

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2026年10月08日 17:01  web女性自身

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《ただ一OGとしては、学生新聞の取材すら拒否する候補者が、東大総長として今後どう社会とコミュニケーションをとっていくのか心配ではあります》



自身のXで強い懸念を示すのは、元衆議院議員で弁護士の山尾志桜里氏(52)だ。同氏は東京大学法学部出身のOGでもあり、現在、母校である東京大学の次期総長(学長)選出を巡り、その不透明な選考プロセスが学内外で大きな波紋を呼んでいることに苦言を呈した。



9月28日、東大は次期学長に大学院総合文化研究科の藤垣裕子教授(64)を選出した。約150年の歴史の中で初の女性総長の誕生となる。



しかし、教職員らによる意向投票では、1107票を集めた染谷隆夫副学長に対し、藤垣氏は553票と大差の2位だった。意向投票で1位を獲得していない候補が学長に選ばれるのは、戦後の東大において前代未聞の事態であるという。



国谷裕子元NHKキャスター(69)ら有識者で構成する選考会議が藤垣氏を選んだ結果を受け、関芳弘文部科学相(61)は29日の記者会見で「なぜそのような判断をしたのか、学内にしっかり説明する必要がある」と述べ、選考プロセスの説明責任を果たすよう求めている。前出の山尾氏はこう指摘する。



「選考会議は選出理由の一つに、『科学技術を社会に伝えるコミュニケーション力』を挙げていますが、藤垣氏はこの選考過程における学生新聞の取材に唯一応じなかった候補なのです。



コミュニケーションを専門分野としながら、自校の学生メディアからの取材すら拒否した候補者を逆転勝利させる理由としては、あまりにも説得力に欠ける。だからやっぱり本当の理由は女性だからではないのかと思われてしまう。そこが、問題だと思っていています」(山尾氏、以下同)





■逆効果を生む不透明な「女子枠」疑惑



女性リーダーの誕生は、リベラルでクリーンなイメージを社会に与える側面がある。しかし、十分な説明や能力に基づく明確な基準を示さず、事実上の「女子枠」とも受け取られかねない形で選出を強行すれば、かえって学内外に深刻な分断を生む、と山尾氏は指摘する。



「十分な説明がないまま、ダブルスコアを覆して女性候補が選ばれたことで、世間からは事実上の『女子枠学長』と受け取られかねない状況を生み出してしまいました。たしかに東大では女子学生は2割程度で、教職員の数も女性は少ない状況です。



『実力で選ばれたリーダーが女性だった』ならこういう状況を変える前向きなメッセージになるでしょう。でも『女性だからリーダーに選ばれた』ではむしろ逆効果で、男女を問わずリーダーを目指す学生や教員の士気を下げるのではないでしょうか」



男女雇用機会均等法が施行されたのは1986年4月1日で、今年で40年にあたる。日本の職場は「男は仕事、女は家庭」という固定観念から、男女が平等に働ける環境へと大きく舵を切ることになった。2006年改正では男女双方に対する差別も禁止となり、「男性だから」といった理由で不当に扱われることも制限されている。



「2024年には司法の分野で検事総長と日弁連(日本弁護士連合会)会長が女性になりました。政治の世界でも2025年には女性の内閣総理大臣が誕生し、企業でも女性のCEOの活躍が当たり前の光景になってきました。



各所で女性活躍が進んでいる今、なお引き続き『女性枠』や『女性限定公募』のような優遇措置を続けることに合理性がどこまであるのか考え直すときです。生まれたときから男女平等が当たり前の世代にとっては、下駄を履かせるような不透明な優遇措置はかえって男女間、そして女性の間でも新たな分断を生み出しかねません」





■東大が抱える切実な事情と学長の責任



今回の強引とも言える選考の背景には、東大が抱える切実な事情が垣間見える。東大は経営的にも2年連続で赤字となっており、近年は医学部関連の不正など不祥事も続き、学術機関としての信頼回復が急務となっている。



さらに、政府から巨額の支援を受けられる「国際卓越研究大学(卓越大)」の認定に向けたプレッシャーも重くのしかかっているという。



「『初の女性学長』であればクリーンなイメージで不祥事を払拭できる、そんな甘い認識は通じません。卓越大の認定に向けても事実上の『女性枠』疑惑を払拭するような説明が求められます。その上で、藤垣学長には、哲学をバックボーンにしたAI研究者の育成など、文理融合の旗印をしっかり実績で示していってほしいと思います」



藤垣氏の任期は2027年4月から6年間となる。この間に成果を出せなければ、世間からは「やはり女性だから」とかえって言われることになりかねない。



不祥事や財政悪化で危機的な状態にある東大を立て直すためには、性別は関係ない。藤垣氏は今回の東大学長選考プロセスに関してきちんとした説明をすべきではないだろうか。

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