【女子バレー】日本代表の将来を担う「20歳の大型セッター」花岡千聡が掲げるSVリーグ2年目の理想像

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2026年10月10日 07:01  webスポルティーバ

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 10月10日、大同生命SVリーグ女子の2026-27シーズンが開幕する。

 昨シーズンの女子最優秀新人賞に輝いたのは、東レアローズ滋賀に所属する花岡千聡だ。日本人セッターとしては身長174cmとサイズに恵まれた20歳で、今年4月にはシニアの日本代表にも初登録されるなど、将来性がキラリと光る。

 性格は謙虚で、人見知りの一面ものぞかせる。決して自信をみなぎらせて、ぐいぐいと前に出るタイプではない。けれども、仲間内では関西人よろしく「ギャグをかます」様子も見られるとはチームメイトの証言だ。

 そう、やると決めたらやってみせる、のである。

 それはバレーボールも同じだった。大阪の名門・金蘭会中学校では3年生時にキャプテンに就任。当初は内気な一面を見せていたが、夏の全国大会を前に「自ら率先して戦うこと」を監督に宣言し、結果的にチームを優勝に導いている。

 以降も着々とキャリアを積み上げていくなか、2025年には「女子U21世界選手権大会」に出場し、銀メダルの獲得に貢献。もっともこの大会では、キャプテンでセッターの熊谷仁依奈(筑波大学)がコンディション不良に見舞われ、セカンドセッターだった花岡が急遽スタメンに抜擢される形だった。

「正直、驚きもありました。ですが、やるしかないな、と。その一心でした」

 似たシチュエーションは、その後の2025-26 大同生命SVリーグでもやってきた。今年1月のオールスターゲームにリーグ推薦で出場を果たすと、大会当日に同じチームになった中川つかさ(NECレッドロケッツ川崎)がコンディションを考慮してプレーできず、花岡にトスを上げる役割が任されたのである。

「オールスターのメンバーに選ばれた時も、真っ先に『なんで!?』という思いになりました。ですが、チームメイトから『こんな機会はめったにないのだから楽しんでおいで』と言ってもらえたので、自分のなかでも楽しむんだという気持ちが強くなりました」

【夢への扉は開かれたばかり】

 謙虚さに始まり、いざ本番を迎えると、前向きな気持ちで臨む──。

 花岡千聡らしさ全開で臨んだオールスターゲームでは、周りの先輩選手たちの温かい声かけにも支えられ、はつらつとプレーする姿を披露した。

 そしてオールスターゲームを終えた直後の2月中旬、ヴィクトリーナ姫路戦の視察に訪れていたフェルハト・アクバシュ女子日本代表監督から直接メッセージを受け取る。「夏に向けて準備をしておいて」と。

「もうびっくりしました! ただ、目標にしていたので、うれしさもあって。こういう(代表の)舞台に立てること自体が当たり前ではないので、成長できる機会にしたいと考えていました」

 4月下旬、女子日本代表の合宿へ参加する。当然ながら「緊張した」。

「でも、たくさん学びたいという感情がとても強いんです。中学の頃からシニアのステージで、世界を相手に戦いたいと思っていたので。今は先輩方についていくことに必死ですが、そのなかでも自分にしか発揮できないプレーで、世界を相手にしっかりと戦えるようにがんばりたいです」

 今年5月11日のキックオフ会見で、花岡は言葉に熱を乗せて、そう語った。

 2026年は紅白戦などに参加したものの、シニア日本代表として国際大会出場はかなわなかった。「全然通用しなかった」とは本人の告白だ。けれども、夢への扉は開かれたばかり。きたる本格参戦2年目のSVリーグで、次の一歩を踏み出す。

「振り返れば、2025-26シーズンはチームとしても全然勝てず、苦しい時間を過ごしました。ですが、それでも試合に出させてもらうなかで、出ることでしか感じられないこともあると強く実感しました。

 トスワークに関して、昨季の東レ滋賀はサイドに絶対的な外国籍アタッカーがいなかったので、その分、センターエリアからの攻撃が機能しないことには、まるで戦えませんでした。だからこそ、どんな状況からでもセンターエリアを使うことを意識していました。そこは自分にとって、シーズンを通して強みにできたと感じています」

【チームを勝たせられるセッターに】

 もちろん、セッターとしてはまだまだ成長過程にある。自身に備わる武器である「高さ」も、新シーズンで存分に発揮していく考えだ。

「ブロックでもツーアタックでも、強気で攻めていけるような選手になりたいです。たしかにSVリーグのレベルになれば、相手の外国籍選手に自分の上から打たれて決められるケースもとても多かったですが、それは日本代表として世界と戦ううえでも変わらない。少しでも自分の高さを武器にできるように、これからさらに磨き、チームに貢献していきたいです。

 1年目は『思いきり元気よくやればいい』と言っていただいたので、自分のプレーだけに集中して過ごせました。けれども2年目は役割も違ってくるでしょうから、『チームを勝たせられるセッターになる』──その自覚と責任を持ってプレーしていきます」

 やると決めたら、やってみせる。花岡千聡は、いざ2年目のSVリーグへ──。

坂口功将●取材・文 text by Kosuke Sakaguchi

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