携帯事業、「マスク帝国」が本腰=衛星と地上でネットワーク

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2026年10月10日 21:02  時事通信社

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時事通信社

記者団の取材に応じる米実業家のイーロン・マスク氏=9月29日、ワシントン(EPA時事)
 【ニューヨーク時事】米実業家イーロン・マスク氏が率いる米宇宙・人工知能(AI)企業スペースXが、携帯電話に使う周波数帯の免許を取得すると発表した。衛星通信ネットサービス「スターリンク」を提供する同社は「衛星と地上の両方で展開する初のネットワーク事業者になる」と強調。宇宙開発、電気自動車などを手掛ける「マスク帝国」に携帯電話事業が加わる契機となりそうだ。

 スペースXが8日に取得を公表した800メガヘルツ帯の電波は、遠くまで届き、建物や壁などの障害物にさえぎられにくい。屋内や地下街でもつながりやすく、日本では「プラチナバンド」と呼ばれる周波数帯の一部だ。

 米金融大手モルガン・スタンレーは、今回の発表はスペースXによる携帯通信網構築への大きな一歩だと指摘。取得価格は非公表だが、「80億ドル(約1兆3000億円)近くになっても驚かない」との見方を示す。

 過疎地などでの利便性が高いスターリンクを展開しつつも、「補完的」な立場にとどまってきたスペースXが、携帯電話市場に本格参入すると捉えた株式市場へのインパクトは大きい。9日は米通信大手3社(AT&T、ベライゾン・コミュニケーションズ、TモバイルUS)の株価が急落。一方、基地局整備などを担う「タワー会社」と呼ばれる企業の株は買われた。

 もっとも、スペースXによる本格的な事業展開には時間がかかるとの見方もある。モルガン・スタンレーは、人口密度の高い地域にサービスを広げるには周波数帯が不十分で、インフラ整備も必要だと分析。「大手通信と真っ向から競争するには、まだ道のりは長い」とみている。 

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