スタジオジブリ・宮崎吾朗氏、カンヌ名誉パルムドール「すべてのスタッフ・ファンに感謝」

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2024年05月21日 07:40  ORICON NEWS

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「第77回カンヌ国際映画祭」名誉パルムドールを受賞したスタジオジブリの宮崎吾朗氏、プレゼンターを務めたフアン・アントニオ・バヨナ(映画監督)撮影: Stephane Cardinale - Corbis/Getty
 フランスで開催中の「第77回カンヌ国際映画祭」で現地時間20日午後、メイン上映会場のグラン・テアトル・リュミエールにて、映画界への多大な貢献をたたえる「名誉パルムドール」をスタジオジブリに贈るセレモニーが執り行われた。アニメーションスタジオに同賞が贈られるのは初めての快挙。ジブリを代表して、宮崎吾朗氏が登壇。映画祭側は会場に「いつもより若い観客が集まていた」と伝えている。

【動画】映画祭公式SNSに投稿された宮崎吾朗氏のコメント

 会場では、『天空の城ラピュタ』『崖の上のポニョ』『紅の豚』『君たちはどう生きるか』など、ジブリ作品の名場面を編集した9分間の特別映像が上映され、人間の感情が渦巻き、幻想的な生き物が生息する壊れやすい世界を描いてきたジブリ作品の創意工夫に満ちた独創性を称えた。プレゼンターは、今回のコンペティション部門の審査員を務めるスペインの映画監督で、ジブリ作品の大ファンだというフアン・アントニオ・バヨナが務めた。

 宮崎吾朗氏は壇上でまず「 先日、アカデミー賞を『君たちはどう生きるか』が受賞しましたが、オスカー像ってケースに入っていないんですよ。なので、渡米したスタッフはホテルのタオルでオスカー像を包んで東京まで持って帰ってきました。パルムドールはケースに入っていてよかったと思いました」とジョークで会場の笑いを誘った。

 そして、「スタジオジブリは今から40年前、高畑勲、宮崎駿(※崎=たつさき)、鈴木敏夫の3人によってつくられました。それから40年、たくさんの映画をつくるとともに、ジブリ美術館を建設し、運営し、新しくジブリパークという大きな施設も建設、運営を始めています。創業者の3人の功績はまったく疑う余地はありませんが、これだけたくさんの仕事をやってこられたのは、たくさんのスタッフの献身あってのことだと思います。ですので、スタッフたちに感謝するとともに喜びを分かち合いたいと思います」と語った。

 続けて「それと同時にいまジブリがあるのはスタジオだけの努力では成し遂げられなかったと思います。たくさんの世界中の人たちがジブリを支えてくれて、世界中のファンたちがジブリを愛してくれたからこその今回の賞だと思います。本当にありがとうございました」とスピーチすると、会場から大きな拍手が沸き起こった。

 名誉パルムドールの“お礼”として、宮崎駿氏が脚本・監督を務めた4本の短編映画(『めいとこねこバス』『やどさがし』『パン種とタマゴ姫』『毛虫のボロ』)を上映。『めいとこねこバス』以外の3作品は海外で初上映となった。

 また、同映画祭では、宮崎駿監督の『紅の豚』、宮崎吾朗監督の『ゲド戦記』が上映された。

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