母子4人死亡、遺体に刺し傷=住宅も火災、無理心中か―「何があったのか」と住民・東京

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2024年05月23日 14:31  時事通信社

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時事通信社

火災があった現場付近を調べる消防隊員と警察官ら=23日午後、東京都品川区
 23日午後1時半ごろ、東京都品川区戸越の住宅で、この家に住む職業不詳高波冬美さん(37)の60代の母親から「家族が室内で死んでいる。すすだらけになっている」と110番があった。警視庁荏原署員らが駆け付けたところ、高波さんと子ども3人が倒れており、その場で死亡が確認された。いずれも胸や首に刺し傷や切り傷があり、現場から凶器とみられる刃物が見つかった。

 火災で床の一部も燃えていたが、第三者が侵入した形跡はないといい、警視庁は無理心中の可能性もあるとみて、詳しい原因を調べている。

 同庁捜査1課によると、死亡したのは高波さんと小学1年の長女後藤鈴さん(6)、いずれも保育園児の次女玲ちゃん(3)、長男信ちゃん(2)。1階の寝室で倒れている状態で発見された。

 寝室には40代の高波さんの元夫も倒れており、病院に運ばれた。命に別条はないが、一酸化炭素中毒のほか、気道をやけどしたとみられ、同課は容体が回復し次第、話を聞く方針。

 高波さんと元夫は今月、離婚したが、5人での暮らしが続いていた。

 高波さんの母親は、玲ちゃんと信ちゃんが通う保育園から「通園しておらず、電話も通じない」と連絡を受けて住宅を訪問。その際、ドアや窓は全て施錠されていたという。

 東京消防庁によると、1階の床約3平方メートルが火災で焼けたが、消防隊員が到着した時に火は消えていた。室内から出火したとみられる。

 現場は都営地下鉄浅草線戸越駅の東約350メートルの住宅街。

 近隣住民によると、火災発生当時、現場周辺は「救急を優先して」「シートで隠して」などと警察や消防の大声が飛び交い騒然とした。この住民は元夫について「子どもの送り迎えをしていて、子煩悩な人だった」と印象を語った。別の近所の男性(82)は「この辺りは平穏だったので怖い」と話した。

 現場を見守っていた飲食店の女性店員は「驚いた。何があったのか」と不安そうな表情。黄色い毛布を掛けられ救急車で搬送される様子を目撃した女性(69)は「焦げた臭いがして、ぞっとした」と声を震わせた。 

火災があった現場周辺に集まる報道陣=23日午後、東京都品川区
火災があった現場周辺に集まる報道陣=23日午後、東京都品川区

このニュースに関するつぶやき

  • 何が原因なのでしょう。切ないです。家族団欒の時。火事は怖い。きっと火傷をされた方はお父さんでは?一瞬で家族を失う辛さ。
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