小1の初参観日「あっ教科書を忘れている子が」→注意されるのではとハラハラしたら…先生の対応に「プロの教育者」「プライド守ってくれてる」

9

2024年06月27日 07:40  まいどなニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

まいどなニュース

子どもも親にできるだけ「いいところ」を見せたい授業参観日。そんなときに忘れ物をしたら…?(いらすとや)

学校での忘れものは、まさにあるある…そんなときの先生の対応によって、子どもにも多大なる影響があるのではないでしょうか。7歳、6歳、1歳のお子さんを育てている毛糸蛾(もす)さんが、初めての授業参観で目撃したエピソードに大きな反響がありました。

【写真】忘れ物をした子への先生の対応は…? 実際の投稿

教室の三方向をぐるりと囲むくらいの保護者が集まる中、教科書をなかなか出せない子がいることに気づいた毛糸蛾(もす)さん。すると先生がいち早く気づき、みんながまだゴトゴトしてる間に小声で「どうしたの?」と声かけ。

「ない…ママが入れてくれなかった」と答えると「ん。自分で用意するんだよ」と先生はサッと自分の教科書を渡し、すぐに予備の教科書を用意して授業をスタートされたそうです。

「周りが気づく前に気付く細やかさ、子供に恥をかかせないフォロー…全部がスマートで、いきなり鼻ツンうるうるしてしまった。“いい機会だからみんなにも注意喚起”みたいなのが普通だと思ってたから…子供達にとっていい時代でありがたいよね。すごく癒されました」と毛糸蛾さん。

「最初の担任、めちゃ大切…」
「本当のプロの教育者の話を聞けて嬉しい」
「小学生ぐらいに味わった恥ずかしい経験とかって結構ずっと居座るよね。でも配慮だけじゃなくてちゃんと注意してるのが尚いいなと思った」
「子どもの尊厳とかプライドを守ってくれる先生ほんまかっこよい」
「参観日だもんね…落ち着いた指導ができる良い教師」
「こうやって対応した方がこの生徒さんも改めてくれそう」
と、このエピソードに多くの方が感動。472万件以上表示されています。 

「子育てを通じて自分の穴ポコが埋まった体験でしたので、共感いただけて嬉しかったです。若い先生なので、このまま優しいお兄さん先生を極めていただきたいと思いました」という毛糸蛾さんにお話を聞きました。

教科書を忘れた子、その後の様子は…

――たくさんの保護者さんがお見えだったのですね。

ご夫婦で来られている方も数組いらっしゃいました。30人以上は来られていたと思います。

――ちなみに何の教科の授業で?

国語でした。先生が教科書を忘れたお子さんとやりとりをしたのはほんの数秒のことで、その後は何事もなく最後まで授業が行われていました。内容も「母音の歌を歌おう」「〇から始まる言葉を当てはめてみよう」など、みんなが手を挙げて発言しやすい内容ばかりでした。

――教科書を渡されたお子さんはその後どのようなご様子で?

ホッとした様子で、すぐに何もなかったように授業を楽しんでいる様子でした。初めての授業参観でみんな興奮してキラキラしているので、他の子は誰も気づいていませんでしたね。気づいて手に汗握っていた私は拍子抜けしました。

――咄嗟に行動された先生の優しさや気遣いが感じられました。

「ちょうどいい機会だからみんなに注意喚起しよう」といったことは今も悪気無く普通に行われているかもしれません。そういうことですごくしょげて泣いてしまったりしそうなお子さんは避けるので、逆に協力的で扱いやすい子に負担が集まってしまったり…。自分にも覚えがあるため、先生の行動にハッと胸をつかれました。自分の中の1年生が嬉しかったんでしょうね。

そして、親バカかもしれませんが、自分の子どもを社会に送り出すスタートは安全であって欲しいと4月から緊張の連続でしたので、こういう先生に見守られてスタートできることに安堵し、先生の背中に手を合わせたいような気持ちになりました。

――参観日後の先生の印象は?

他の用事で電話をいただいた際に、この出来事に感銘を受けたことをお伝えしたところ、「恥ずかしい思いや悔しい思いをさせても忘れ物は無くならないと思うんですよね」と穏やかにおっしゃっていました。子どもを個人として尊重する姿勢が自然に備わり、子どもの目線がわかる先生なのだと思います。私が願うまでもないとは思いますが、誰にも真似できないこの持ち味を大切にしていただきたい…と思いました。

――お子さんはクラスや先生のことを何と?

優しい先生にただ懐いており、楽しく過ごしていますね。春から始まった学童や習い事に疲れて、「先生は習い事がなくていいな…学校が終わったら学童に行かずにお家に帰って、ゲームをしてからご飯を食べて、お風呂に入ったら少しテレビを見て、ヨーグルトを作って食べて寝てるんだよ…たぶん」などと、何を言ってるんだこの子は(笑)ってことを言ったりしています。学校が楽しい場所のようで本当に何よりです。

――今回の投稿に大きな反響がありました。

とても驚いたのですが、「こんな先生がいてほしかった」「とても癒された」と、私と似た感想を持たれた方がたくさんいらっしゃいました。反面、「今でも晒す先生は沢山いる」「先生の行動に子どもが傷つくことがある」というコメントもあり、担任の個性が出やすい小学校教育の難しさを感じました。逆に「わかるわかる、最近の先生は本当に優しくて安心するよね」というコメントも沢山あり、「少子化のニュースばかりで寂しい気持ちになることもあるけど、沢山の大人に大事にされる子どもたちにとっては良い時代なのかもしれない!」と、元気をもらいました!

◇     ◇

初めての参観日のスタート時、お子さんたちも親御さんたちも、そわそわしたり緊張したりやや落ち着かない雰囲気のはず。そんな中、忘れ物をしたお子さんをそつなくカバーする先生を想像し、心が温かくなりました。次からは自ら行動するよう促してくれる姿も素敵です。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)

動画・画像が表示されない場合はこちら

このニュースに関するつぶやき

  • 子どもたちの様々な特性に合わせた指導が必要で、そう考えると今の学校には人材の数も質も足りなすぎる
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(7件)

ランキングIT・インターネット

前日のランキングへ

ニュース設定