アメリカの鉄鋼大手「USスチール」をめぐり、いわゆる「物言う株主」が日本製鉄による買収計画の撤回などを求めて委任状争奪戦を仕掛ける方針だと報道されました。
アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」は26日、いわゆる「物言う株主」の「アンコラ・ホールディングス」が、USスチールに対する委任状争奪戦を検討していると伝えました。アンコラは、▼USスチールと日本製鉄が起こした買収実現を目指す訴訟の取り下げや、▼USスチールのCEOら経営陣の刷新を求めていて、株主に賛同を呼びかける方針だということです。
記事では、関係者の話としてアンコラがUSスチールが他社に買収される必要はないとの見方を示しているとしたほか、国内企業ではない日本製鉄との買収合意が株主を失望させたと考えていると伝えています。一方、アンコラがどの程度のUSスチール株を保有しているかは明らかではないとしています。
また、アンコラはUSスチールの新たなCEOには鉄鋼大手「クリーブランド・クリフス」が買収したカナダの鉄鋼会社「ステルコ」の元CEOを充てる案を検討しているということです。
USスチールをめぐっては、バイデン前大統領が日本製鉄による買収計画に対して禁止命令を出し、USスチールと日本製鉄がバイデン大統領などを相手取って禁止命令を無効とするよう求める訴えを起こしています。
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