フジテレビは27日、中居正広氏の女性トラブルにフジテレビの局員の関与を指摘する一連の問題を受けた記者会見を同局内で開き、港浩一社長ら経営陣が改めて被害女性に謝罪をし「願わくばご本人にお会いして直接お詫びしたいと考えております」と述べた。
【写真】深々と頭を下げ…謝罪と共に辞任を発表した港浩一社長 港社長は、2023年6月時点で被害女性から報告を受けていたものの、「誰にも知られずに仕事に復帰したいという女性の意思を最大限に尊重するとともに、心身のケアを第一に、医師の指導に基づき、体調の回復と最優先にしてまいりました。本人のために絶対に情報を漏えいさせてはいけないという強い思いのもと、限られたメンバーで情報を管理しながら女性の体調を復帰を待っていました」とコメント。
一方で「本件は人権侵害が行われた可能性のある事案であります」とし、「必要な報告や連携が適切に行われなかった。いま振り返れば、対応に至らない点があったと痛感」「私自身が人権への認識が不足していた」と謝罪した。
会見には港社長に加え、同局の嘉納修治会長、遠藤龍之介副会長、親会社のフジ・メディア・ホールディングス金光修社長が出席した。
一連の問題をめぐっては中居氏については昨年末に一部週刊誌が、女性とのトラブルがあり高額な示談金で解決していたことと報道。9日夜に中居氏が公式サイトで声明を発表し、トラブルがあったことは事実として「今回のトラブルはすべて私の至らなさによるものであります」と謝罪した。その後、各テレビ局やラジオ局のレギュラー番組が終了&降板が相次ぎ、23日にファンクラブサイトを通じて引退を発表した。
さらには中居氏の女性トラブルに同局員の関与が指摘されると、同局は「内容については事実でないことが含まれており、記事中にある食事会に関しても、当該社員は会の設定を含め一切関与しておりません」と否定。フジテレビ・港社長は、前倒して定例記者会見を行い「視聴者、関係者に多大なご心配をおかけしていること、現在まで説明ができていなかったことについておわび申し上げる」と謝罪したが、取材者を限定し、テレビ撮影を禁止したために批判が殺到。これを受けて日本生命、トヨタ自動車など少なくとも75社がCM差し替えを決める事態に発展していた。
同局などは23日の臨時取締役会で、日本弁護士連合会の指針に基づき、利害関係がない委員でつくる第三者委員会の設置を決めたほか、27日に2度目の会見を開くこと発表していた。