中居さんと女性をめぐるトラブルで28日、週刊文春が記事を訂正。事態が複雑化するなか、フジテレビ側の対応を見ていきます。
誘いは“社員ではなく中居さん” 週刊文春 記事を一部訂正井上貴博キャスター:
中居正広さんと女性をめぐるトラブルについて、週刊文春が記事の一部を訂正しました。
【トラブルがあった食事会】
▼2024年12月の記事:"女性はフジテレビの社員A氏に誘われた”
▼訂正(その後の記事で):"女性は中居さんに誘われた”
この食事会に関しては、フジテレビの社員は介在していないという訂正です。
週刊文春側は「その後の取材成果を踏まえた内容を報じている」「社員A氏がトラブルに関与した事実は変わらないと考えている」としています。
“取材成果を踏まえた内容を報じた”という発言は、あとからいくらでも軌道修正はできるので、不誠実さを感じます。さらにこの情報はフジテレビの会見が行われたあとに出したものです。姑息だなとも感じました。
現在フジテレビはCMを休止し、損害が発生しています。今後、社員A氏の関与がないことがわかった場合、フジテレビは週刊文春に損害賠償を請求することはあるのでしょうか。
萩谷麻衣子 弁護士:
可能性は否定できないと思います。どこまで因果関係があるかは詰めて考えていかなければいけませんし、第三者委員会の報告だけではなく、それを踏まえての訴訟の事実認定ということになると思います。
井上キャスター:
現段階でわかっている経緯です。
▼2023年6月:中居さんと女性が食事会でトラブル
▼2024年12月 :一部週刊誌が報道
▼2025年1月17日:フジテレビ1回目会見
▼25日:週刊文春 新たな記事
▼27日:フジテレビ2回目会見
しかし、その前段階、2023年5月に中居正広さん宅でバーベキューが行われたそうです。女性はフジテレビの社員A氏に誘われ参加。参加者は10人ほど。調査メンバーが社員A氏に問題の食事会の日の前後のやり取りを確認(LINE等の履歴提出)したということです。
これについてフジテレビは「問題の食事会はこのバーベキューの延長線上にあるとまでは評価するに至っていない」と、仕事の延長線上という評価をしていないという見解を述べました。
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ホラン千秋キャスター:
このあたりの解釈は人によって異なると思います。
萩谷麻衣子 弁護士:
主観的な認識を追求していくと、どこまでも平行線になってしまいます。客観的な事実を並べ、こういう事実があれば当然こういうことだろうという分析が、今後、第三者委員会で必要になってくると思います。
ホランキャスター:
第三者委員会の結果を待たなくてはいけませんが、そもそもそのヒアリングに女性が参加するかどうかは、ご本人に委ねられています。
萩谷麻衣子 弁護士:
そうですね。なのでプライバシーはしっかり守らなければなりませんが、第三者委員会は、責任追及の場ではありません。視聴者や株主、スポンサーといったステークホルダーの人たちが(フジテレビに対して)疑念を持っている点について、説明責任を“企業の責任として果たす”ということですので、責任追及とは別物なのだということを認識して、事実解明に協力していく。そのような姿勢が必要なだと思います。
井上キャスター:
被害女性は(バーベキューの参加は)仕事の延長線上だと主張し、フジテレビはそうではないと主張する。仕事の延長線上と取るかどうかの客観的な立証はどのようにされるのでしょうか。
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萩谷麻衣子 弁護士:
会の内容や、その前後にどういう方がどういうやり取りをしたか 、どういう方々が関わってきたのかといったことを確認していくことになると思います。
井上キャスター:
それである程度、白黒つけられるのでしょうか。
萩谷麻衣子 弁護士:
そうですね。それで判断していくということになると思いますが、フジテレビの問題はその部分以上に、女性と中居さんとの間で非常に深刻なトラブルがあったことを把握したにも関わらず、コンプライアンス担当に伝えず、調査せずに番組継続を決めてしまった。そこに企業としての社会的責任はないのか。その部分が非常に大きいと思います。
井上キャスター:
週刊文春は25日、新たな記事を掲載しました。中居さんと女性にトラブルが起こる前に行われたバーベキュー当日の夜、2次会のような形で中居さん・女性・フジテレビ社員A氏の3人だけで飲食店で会食をしたという内容です。
これについて27日に行われたフジテレビの会見で港浩一社長は「(Q.週刊文春の報道は把握しているか)いえ 今初めて知りました」「(Q.調査の段階でも把握していないのか)そうですね」と答えました。
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この辺りもフジテレビの調査が甘すぎるのではないかと言われる所以の一つではありますね。
萩谷麻衣子 弁護士:
そもそも週刊文春の記事から始まったことを考えれば、会見で「知りませんでした」「初めて知りました」という発言は認識が甘いですね。そこを見られてしまい、信頼関係の回復には全然至らなかったということですね。
<プロフィール>
萩谷麻衣子 弁護士
結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当