『ゲド戦記』「金ロー」で本編ノーカット放送決定 「テルーの唄」に込めた思い明らかに【今後のラインナップあり】

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2025年02月14日 06:00  ORICON NEWS

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『ゲド戦記』(C)2006 Ursula K. Le Guin/Keiko Niwa/Studio Ghibli
 スタジオジブリ作品『ゲド戦記』が、日本テレビ系『金曜ロードショー』(後9:00〜後11:24※放送枠30分拡大)で3月7日に本編ノーカット放送される。

【写真】王子・アレン、ハイタカ(ゲド)と出会う

 今作は、2006年に公開され、宮崎吾朗監督のデビュー作としても話題を呼んだ。原作のは、『指輪物語』『ナルニア国物語』と並び、世界三大ファンタジー小説と呼ばれる作品。多くの作家や映画監督に愛される作品で、宮崎駿氏(※崎=たつさき)も愛読者のひとりである。映画『風の谷のナウシカ』や絵物語『シュナの旅』など、自身の作品にも大きな影響を与えたと語っている。

 物語の舞台は多島海世界「アースシー」。西海域の果てにすむ竜が突如、人間の世界に現れる。各地では作物が枯れ、家畜が死んでいく。それは、世界の均衡が崩れつつあることの表れだった。災いの原因を探る大魔法使い・ハイタカ(ゲド)は、旅の途中、エンラッドの王子アレンと出会う。父である国王を刺し、国を捨てたアレン。アレンは心に闇を持ち、得体の知れない“影”に追われていた。ハイタカはアレンと共に旅を続けるうちに、災いの背後には、永遠の命を手に入れようと企む魔法使いクモがいることに気づく。

 王子・アレンが、ハイタカとの旅を通して、成長していく過程が見どころとなる。アレンはなぜ父親である国王を刺したのか分からないまま、国を捨てる。ハイタカと共に生活をし、言葉を交わすことで、落ち着きを取り戻していく。さらに、心を閉ざした少女・テルーとの出会いを通して、アレンは闇を恐れることなく、心に光を取り戻す。

 絶望の淵にいたアレンは、旅の中で、ハイタカの昔なじみのもとで農作業をすることになる。畑を耕すことになったアレンだが、王子として育てられていたため、うまくできず苦労する。手にはマメができ大変でしたが、そんな農作業を通してだんだんと元気になっていく。同シーンは、宮崎吾朗監督が「三鷹の森 ジブリ美術館」の館長をしていたころ、年下のスタッフと接する中で「太陽の下で労働をすれば、みんな悩みがなくなる」というのを実感したことから、取り入れたシーンだという。

 心を失いかけたアレンと、心を閉ざした少女・テルーとの出会いで物語がさらに動く。劇中で流れる「テルーの唄」の歌詞は、萩原朔太郎の詩「こころ」に着想を得て作詞された。今作に出てくる登場人物はみんな孤独であり、そんなこの映画の気分が、詩「こころ」に書かれていたからだとそう。完成した歌詞には「いろんな人に何かを分けたり、もらったりしていくことが、生きていくことだ」という監督の強い想いが込められている。アレンも、旅路で誰かに助けられたり、誰かの役に立ったりしながら成長していく。「テルーの唄」はテルーのキャラクター像を浮かび上がらせ、アレンや物語全体に大きな影響を及ぼすものになっている。

【『金曜ロードショー』今後のラインナップ】
2月14日『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2新吹替版』(本編ノーカット)
21日『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3新吹替版』(本編ノーカット)
28日『さよなら帝国劇場 最後の1日 THE ミュージカルデイ』
3月7日『ゲド戦記』(本編ノーカット)

このニュースに関するつぶやき

  • 良質の原作を吾朗が超絶駄作に仕上げてしまったいわくつきの一作か。見る価値はあんまりないかな。
    • イイネ!6
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