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日常生活を送るうえで、仕事や人間関係から多くのストレスを抱えている人は多いでしょう。漫画家のカマタミワさんは、溜まりに溜まったストレスを発散するべく、行ったことのない場所や、やってみたかったことにチャレンジする“非日常活”を定期的に楽しんでいます。
【漫画】「自分を『初めて日本に来た外国人』と思い込んで東京観光してみた話」全編を読む
そんな非日常活の様子を描いた漫画『非日常活はじめました。』の最新エピソード『自分を「初めて日本に来た外国人」と思い込んで東京観光してみた話』が、Xで2万件以上のいいねを獲得しました。
作中ではタイトル通り、カマタさんが初めて日本を訪れた外国人になったつもりになって東京を観光していきます。まずは観光前の準備として、海外観光者向けの東京ガイドブックの購入をします。さらにカマタさんは海外観光客の目線を手に入れるために、外国人監督が作った東京を舞台にした映画を見ることにしました。
このように準備万端で臨んだ東京観光では、日本橋川から神田川、そして隅田川を巡る神田川クルーズ観光を楽しみます。ガイドさんの語る東京の歴史は知らないことばかりで、カマタさんは無事に“非日常感”を味わうことに成功するのでした。
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「外国人になったつもり」というユニークな発想で描かれた同作は読者からの反響も大きく、「東京観光やってみたい!」「自分の地元で真似してみようかな?」「この発想はなかった…」といったコメントが相次いでいます。そこで同作について、作者のカマタミワさんに詳しく話を聞きました。
ー 初めて日本に来た外国人の設定というのが、新しい視点だなと感じました。実際に体験してみて感じたことを教えてください。
準備段階でおこなった外国人旅行者目線になる方法を探すのが難しかったです。まず海外で出版されている日本旅行のガイドブックを取り寄せたところ、そのなかで映画「ロスト・イン・トランスレーション」について触れられていました。
映画を観てみると、ガイドブックよりも主人公に共感しながら視ることができ、「トラベラーズ・アイ」を発動することができました(笑)
意識的に自分の目線を変えるという行為は初めてでしたが、かなり面白い経験だったので、今後も何かに応用できるかも?と、可能性を感じました。
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ー 改めて東京観光をしてみて、どのような感想をお持ちになりましたか?
自分を旅行者だと思い込むと、今まで気づかなかったものに気づくようになったことも面白かったです。自分の家にすぐ帰れるような距離でしたが、遠くに旅行した時と同じくらいの経験とリフレッシュ感が得られました。
ー“非日常活”は、カマタさんにとってどのような影響を与えてくれるものでしょうか。
長期休暇が取れず、ストレスがだんだんと溜まって息苦しいような状態の時に、非日常活によってかなりのリセット感を得られて何度も助けられました。
自分で自分のストレスをこまめに解消してメンタルを健康に保つための、有効な方法の1つになっています。
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ー 最後に、読者へのメッセージをお願いします。
このお話の続きも収録される書籍『非日常活はじめました。』が2月26日に発売されます。書き下ろし漫画34ページと、「あそびかた」ページが10ページ収録されています。すぐに非日常活をやってみることができなくても、読んでいたらなんとなく一緒にやっているような気持ちになって、少しスッキリしてもらえたらいいなという気持ちを込めて描きました。
忙しい日々のなか、長期休みも取れずストレスが溜まりつつある人に、読んでいただけたら嬉しいです。
(海川 まこと/漫画収集家)