ウーブン・シティ報道公開=トヨタ実証都市、地下道で自動物流

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2025年02月22日 21:01  時事通信社

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時事通信社

発明家と住民が交流し実証実験を体験できるトヨタ自動車の実証都市「ウーブン・シティ」の施設(右)。信号機には人流計測センサーや赤外線カメラなどの設置が可能=22日午後、静岡県裾野市
 トヨタ自動車は22日、今秋にも始動する実証都市「ウーブン・シティ」(静岡県裾野市)を報道陣に公開した。地上の自動運転専用道や、物流の自動化実験を行う地下道などが整備され、豊田章男会長は同日行った第1期区域の完成式典で「この場所から未来のモビリティー(移動手段)が生まれることを期待している」と語った。

 第1期区域は約4万7000平方メートル。計14棟が昨年完成し、住居棟8棟を取り囲む形で、発明家と住民の交流拠点やエネルギー棟などが配置されている。現在は水素パイプラインなどのインフラや内装の工事が進む。

 地上は歩行者用や自動運転用など3本の道路があり、信号機には人流などを計測する各種センサーが取り付け可能だ。地下10メートルの溶岩層を掘削して整備された物流道は全棟につながり、自動配送ロボットを使った実証実験が予定されている。

 ウーブン・シティは最終的に東京ドーム15個分の約70万平方メートルに拡張し、グループ内外から約2000人を受け入れる計画。今秋にはトヨタ社員ら約100人の入居を予定している。

 今後は実際の街を再現したデジタル空間も活用して自動運転やロボットといった先進技術の実験と検証を繰り返し、社会実装を目指す。豊田氏は「ウーブン・シティは進化し続ける『永遠に未完成の街』であり、テストコース。志を同じくする皆さまと未来に向けた歩みを進める」と強調した。 

トヨタ自動車の実証都市「ウーブン・シティ」の地下10メートルに整備された物流の自動化実験を行う地下道=22日午後、静岡県裾野市
トヨタ自動車の実証都市「ウーブン・シティ」の地下10メートルに整備された物流の自動化実験を行う地下道=22日午後、静岡県裾野市


ウーブン・シティ住居エリアの中庭では、自動運転の電気自動車(EV)「イーパレット」を店舗に見立て、水素焙煎(ばいせん)のコーヒーが振る舞われた=22日午後、静岡県裾野市
ウーブン・シティ住居エリアの中庭では、自動運転の電気自動車(EV)「イーパレット」を店舗に見立て、水素焙煎(ばいせん)のコーヒーが振る舞われた=22日午後、静岡県裾野市
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