限定公開( 1 )
1965年(昭和40年)に発行されたエミリオ・プッチの裁縫パターンブックを参考に作ったコートがYouTubeで話題です。動画は、記事執筆時点で25万回以上再生されています。
動画を投稿したのは、洋服作りの様子を発信しているYouTubeチャンネル「YumiMuller Handmade」のYumiさん。これまでには、1954年(昭和29年)発行の『主婦の友 7月号』に掲載されたワンピースや、1979年(昭和54年)発行の『装苑 8月号』の付録だった実物大パターンを使ってツーピースを作り話題になりました。
今回は、1950年代にファッション界に革命を起こしたファッションデザイナー「エミリオ・プッチ」による裁縫パターンブック「VOGUE COUTURIER DESIGN 1538」を元にコートを作っていきます。シンプルな無地のデザインながらも袖の作りが独特で、一体どんな型紙なのか気になります。
使用する布は、布地専門店「大塚屋」のウール100パーセント生地。制服のような薄手の生地ですが、上品なチェック柄がかわいらしいです。裏地に選んだチェック柄の布には静電気防止加工が施されています。
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早速パターンブックを見てみると、全ての型紙が縫う順番通りの数字で分かりやすく記されており、裁断の仕方も丁寧に載っていました。
まずは型紙に合わせて生地と接着芯を裁断し、前見頃の角を部分縫いして切り込みを入れます。切り込みを合わせたら袖付けをして、ステッチをかけました。後ろ見頃は袖付けせず、同じように角に切り込みを入れながら縫っていきます。こちらのコートは、動きの多い前見頃にだけ袖付けの工程があったそうです。
また、型紙にない自作のポケットを縫い付けるシーンも。こうしてアレンジを加えるのも楽しそうですね。それから前後の袖を縫い合わせ、袖下と脇も縫っていきました。
次は、襟の裏に接着芯を貼って縫い、玉縁ボタンホールを3つ作ります。ボタンは、ダイソーで購入したものにハギレをつけて“くるみボタン”に。首元に付けるタブにも玉縁ボタンホールを作りました。
続いて、前後の見返しを縫い合わせます。そこに表側の襟を縫い付けたら、「コートに縫い付けてある襟」と「見返しに縫い付けてある襟」同士を縫い合わせます。そして見返しをコートに縫い付け、袖口にも見返しを作りました。
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その後は試着をしてから丈感を確認し、裾を縫って全体的にステッチを入れます。仕上げに裏地とタグ、アクセントになるボルドーカラーのブレードをつけたら完成!
薄手の生地で作りましたが、裏地をつけているのであたたかく、襟を立てるとマフラー代わりに。レトロなデザインと、Yumiさんのアイデアでポケットとブレードを付けたことにより、オリジナルのかわいいコートに仕上がりました。
仕立てには3日かかりましたが、このVOGUEのパターンシリーズは本当に縫いやすく、型紙を作る勉強にもなったそうです。
すてきなコートが完成し、コメント欄には「誰も真似出来ない自分だけのコート、お似合いです」「昭和40年のデザインに見えないくらい、素敵でオシャレですね」「売ってないレトロデザイン、いい!!」「羨ましすぎる才能です」「本当に尊敬します!!」と、絶賛する声が寄せられています。
2020年から独学で洋裁や編み物を始めたというYumiさん。「私でも作れそう」と思ってもらうきっかけになればという思いで、YouTubeチャンネル「YumiMuller Handmade」に洋裁とかぎ針編みの動画を公開中です。また、作品や情報はXやInstagramでも発信しています。
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動画提供:YouTubeチャンネル「YumiMuller Handmade」
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