ブルペンで投球練習するロッテ・廣畑敦也(撮影=岩下雄太)※撮影=2024年 ロッテの廣畑敦也はファームでここまで、8試合・9回2/3を投げて、防御率0.00といつ一軍に呼ばれてもいいように準備している。
廣畑は今季に向けて、自主トレは「基本的に思い切り投げない」ことをテーマに取り組んだ。「思い切り投げないというのはおかしいですけど、ちゃんと力を伝えて投げるのは大切にしているので、そこだけは大切にして今年の自主トレから継続してやってきて、それが今いい状態につながっているかなと思います」と分析した。
昨年シーズン終盤に、当時ファームの打撃コーチを務めていた栗原健太現一軍打撃コーチに「朝ストレッチとかで一緒になるので、3割打っているバッターの方なので自分にプラスになればと。投手だけでなくバッター側からもどうだったら嫌ですかと。変化球、真っ直ぐが速いとかは別の問題だと思うので、ピッチャーがどれだけ球を持ってくるかが打ちやすさが変わってくる。フェニックス前から課題にして、二軍の時からやってきたので、結構良かったかなと思います」と打者目線でどんな投手が嫌なのか、打者との駆け引きについて聞いていたが、年が明けて、オープン戦、二軍公式戦で出せているのだろうかーー。
「最初打たれちゃったんですけど、それ以降映像とか見て、去年の最後の方良かったのを思い出しながら、バッターの駆け引きじゃないですけど、バッターのタイミングをどう外すか、何が嫌がるかというのを色々聞いてやっているので、そこは継続してやれているかなと思います」。
今季の投球を見ていると、追い込んでからのフォークが良い。3月21日の巨人とのオープン戦では、2−5の5回先頭の丸佳浩を1ボール2ストライクから空振り三振を奪った4球目の139キロフォークがストライクゾーンからボールゾーンに良い落ちだった。
「腕の振りというところ。真っ直ぐと変化球の腕の振りをあまり変わらないように意識して、最近の調子の良さは高さを間違えていないので。ボールであるのはいいんですけど、そこを振ってくれているのは、ボールゾーンに行って当たっていないことなのでそこはいいかなと思います」。
これまで、“全部の球種が決め球”という考えを示していたが、フォークを決め球にしていきたいと思っているのだろうかーー。
「そういうのはなくて、試合の中でいい球を選択して。たまたまフォークが良いからキャッチャーもフォークのサインを出してくれますけど、練習試合とかでは2ストライクからカーブ、スライダーだったり、いろんな球種で空振り、見逃しが取れているのでそこは良いかなと思います」。
オープン戦、シーズンが開幕してからファームで抑えているが、目指すは一軍の舞台。「調子が良いというのをアピールするのはもちろんですし、今抑えていることをアピールするのも大事なんですけど、なんで抑えられているかというのを見せていかないといけない。それはフォークなのか、それ以外の変化球でも真っ直ぐでも、真っ直ぐはバッターが詰まって、変化球は当たっていないところを見せていかないと、今の一軍の中継ぎ陣に食い込むのは難しいと思うので、そこをしっかりやっていければいいかなと思います」。
取材・文=岩下雄太