チンパンジーも「酒盛り」か=発酵した果実分け合う―西アフリカ

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2025年04月22日 21:01  時事通信社

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時事通信社

西アフリカ・ギニアビサウのカンタニェス国立公園で、「酒盛り」のようにアルコール発酵した果実を分け合って食べる野生のチンパンジー(英エクセター大提供)
 西アフリカ・ギニアビサウのカンタニェス国立公園で、野生のチンパンジーが「酒盛り」のようにアルコール発酵した大きな果実を分け合って食べているのを初めて撮影したと、英エクセター大などの国際研究チームが22日までに米科学誌カレント・バイオロジーに発表した。

 アルコール濃度は高くても0.6%程度だが、たくさん食べれば摂取量が多くなる。研究チームは、アルコール濃度が高い果実を選んで食べているかや、仲間の関係が深まる効果があるかなどを今後確認する必要があると指摘しながらも、人間の酒盛りは祖先の霊長類の時代から受け継がれているかもしれないとの見方を示している。

 この果実がなる木はパンノキと同じクワ科で、学名が「トレクリア・アフリカーナ」と呼ばれる。果実はサッカーボールぐらい大きく、熟すと枝から地面に落ちて発酵が進む。「酒盛り」している様子は10回撮影でき、合計で雌雄17匹だった。

 アルコール発酵の有無を別にすれば、アフリカで野生の大型類人猿がこの果実を分け合って食べている例はこれまでも観察されており、京都大チームもガボンで親子ではない成体のゴリラ同士が分け合っていたと2014年に発表している。 

このニュースに関するつぶやき

  • そのうち中堅チンパンジーが若いチンパンジーを誘うと断られる時代がチンパンジー社会にもやってくるのかな?
    • イイネ!1
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