人づてにメンバー勧誘か=「稼げる仕事」100万円超提示―東南アジア拠点の特殊詐欺・埼玉県警

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2025年04月29日 07:31  時事通信社

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時事通信社

羽田空港に到着した準暴力団「関東連合」元メンバーの山口哲哉容疑者=8日、東京都大田区
 カンボジアを拠点とした特殊詐欺事件で、グループトップとみられる山口哲哉容疑者(46)ら幹部が月100万円以上の報酬を提示して地元の先輩や後輩、知人らに声を掛けるなど、人づてにメンバーを集めていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 埼玉県警などの捜査本部は、カンボジアの拠点から長期間にわたってうその電話をかけさせるに当たり、顔見知りの方がメンバーが逃走する可能性が低いと考えたとみて調べる。

 さいたま地検は同日、電子計算機使用詐欺罪などで山口容疑者を起訴した。

 捜査本部は2023年11月以降、山口容疑者らの指示で、海外の拠点からうその電話をかけていた「かけ子」ら20〜40代の日本人メンバー約50人をカンボジアから移送するなどして逮捕した。

 捜査関係者によると、グループは山口容疑者ら幹部の指示で、地元の先輩や後輩、友人の知り合いらに声を掛けてメンバーを勧誘していた。「月100万円以上稼げる仕事がある」「犯罪ではない」などと約束した上で、23年2月以降、数十人をカンボジアなどの拠点に送り込んだ。

 海外へ送り出す際は、あらかじめ渡航費用を支給。現地でかけ子として仕事をさせ、詐取額に応じた歩合制で報酬を渡していた。

 山口容疑者はグループが集めた詐取金の一部を受け取り、生活費や遊興費に使っていた。

 山口容疑者らのグループは22年以降、カンボジアやベトナムの複数の拠点からうその電話を日本にかけ、少なくとも30億円を詐取したとみられている。県警はほかにも逃亡中の仲間がいるとみており、逮捕したメンバーの携帯電話を解析するなどして、実態解明を急いでいる。

 起訴状によると、山口容疑者は医療費の還付を装い、70代女性から約29万6000円を詐取したなどとされる。 

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  • え?同い年?悪い事ばっかやってると見た目もダメになるんだね〜。
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