元公務員の「30歳ホームレス」が貯めたバイト代で買ったのは…… まさかの“計画”に「涙が出て来ました」「前進中ですね」

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2025年05月03日 08:33  ねとらぼ

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ねとらぼ

いつも入浴するという川

 元公務員からホームレスになった男性がバイト代で購入したのは……? 前進することをやめない姿がYouTubeに投稿され、多くの人の心を動かしています。記事執筆時点で、動画は15万回以上再生され、2600件以上の高評価が寄せられています。


【画像】デクさんの生活


 動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「デクの車中泊生活 ~ホームレス脱却への道のり~」のデクさんです。


●公務員からホームレスに……


 諸事情から安定した公務員をやめ、仕事を転々としたり1年間実家で引きこもったりとニート生活に陥ったというデクさん。しかし2021年5月に一念発起し、愛車・バモスとともに実家を飛び出して日本一周をスタートしました。


 2022年2月に屋久島に一目ぼれし、その後アルバイトを頑張って貯めたお金で2024年4月に土地を購入。現在は購入した土地に小屋を建ててホームレス生活を脱却すべく、日々奮闘しています。


●まだまだ始まったばかりの“居場所づくり”


 頂き物の廃材を使って小屋を作っているデクさんは今回、小屋の壁を作っていこうと考えているようです。前回は筋交い(すじかい)を小屋の2面に入れたので、今回は3つ目の筋交いを入れて、さらに小屋を補強していきます。


 本当はここで窓をはめ込みたいけれど、物流が止まっていて荷物が届くまでに2〜3週間かかってしまうとのこと。この日は可能な限りの補強作業を行い、作業を終えることにしたようです。


 作業を終えると、お風呂代わりの川に入っていくデクさん。とっても気持ちよさそうではありますが、3月の川の水はまだ少々冷たかったようです。


●少しの時間も無駄にしません


 もしかしたら窓は後に回して、壁を張りはじめられるかもしれない。そう話すデクさんは、窓枠を作る作業に取り掛かることにしたようです。黙々と木材を切ってははめ込み、ビスを留めていって……小さな窓枠を完成させました。


 この後はいよいよ、外壁を張っていくことに。ここで透湿防水シートを張ろうしていましたが、急きょ左の壁に横向きの角材を追加することにしたようです。


 というのも、もともと全面に板材を張ろうと思っていたそうですが、1面に板材を張ると3000円ほどするとのこと。ガルバリウムの板であればもらえるため、1面は板材ではなくガルバリウムの板を張り、少しでも節約しようと考えたのだとか。


 角材を追加した後は、透湿防水シートを張っていくことに。ずれてしまったりしわが寄ってしまったりと苦戦しつつも、3時間ほどで張り終えることができました。


 お次は木ずりという、細い木材を張っていきます。木ずりには透湿防水シートをしっかり押さえる役割と、これから張る外壁の下地材という役割があるのだとか。


 木ずりを張り終わったら、いよいよ楽しみにしていたという壁張りの作業に取り掛かります。おやつの安納芋を焼いて食べてから、まず側面に頂き物の使用済みガルバリウムの板を張っていくことに。


 ガルバリウムは小屋の屋根にも張ったため、扱いには大分慣れている様子のデクさん。屋根の勾配に合わせてガルバリウムの板をカットしては貼っていき、1面が完成しましたが……見た目がかわいくないことがちょっぴり気にかかる様子。残る3面は木材を張るため、かわいく仕上がる予定だそうですよ。


 残る3面の壁板は板を横に、少しずつ重ねる「よろい張り」という方法で張っていきます。これから張る板は屋久島で育ち、屋久島で加工された杉なのだとか。全部で1万円ほどかかって少し高くも感じたけれど、屋久島の木材で屋久島に小屋を作れることを「めっちゃうれしい」とも話すデクさんなのでした。


 早速よろい張りをはじめたデクさんはまず、壁と同じ厚さの木材を小屋の下に付けていきます。なんでもこの下地材の厚さで、よろい張りの角度が決まるのだとか。下地材を付け終わったら少し被るように壁板を張り、水平を確認しつつ釘で留めていきます。


 留めた木材を横から見てみると、下地材のおかげで傾斜がついていることがわかります。次の板は3センチずつ重なるようにして、どんどん張っていく形になるのだとか。


 なおこのとき、木材の年輪の外側が外気に触れるようにした方がいいとのこと。また釘を縦方向に2本打つと木材が伸び縮みできずに割れてしまう原因となるため、「縦方向には釘1本」というルールを守りながら板を張っていきます。


 2枚目以降の板は1人で支えることが難しかったため、鯖缶のフタ製の補助具やよろい張り専用の治具を制作。1枚1枚楽しみながら板を張りましたが、想像以上に大変だったようで……1面張り終わるまでに、丸1日かかってしまったのでした。


 翌日、窓枠のある面の板材を張っていきます。できれば窓をはめてから壁板を張りたかったけれど、まだ窓が届かないため先によろい張りをすることに。窓枠のサイズに合わせて木材をカットしてはめこむと、かなりいい感じに仕上げることができました。


 さらに翌日。はみ出していた木材をカットしてから正面のよろい張りに取り掛り、窓が届くまでにできる作業を全て終わらせることができました。デクさんお手製の小屋がどんな仕上がりになるのか、今から楽しみですね。


●正社員だったころの自分から見たら「絶望」の一言だけど


 気付けば車中泊4年目を迎え、「30歳、月収8万円のフリーター、ホームレス」という肩書きになっていたデクさん。「正社員だったころの自分から見たら絶望の一言だけれど、今はやりたいことやかなえたいこと、希望がある」といいます。


 「ふかふかのベッドや洗濯機・冷蔵庫のある、帰る家がある生活を夢見て、考えるだけでワクワクする。嫌な仕事を断っていたら山登りの荷物持ちバイトに出会い、『仕事って楽しいんだ、楽しんでいいんだ!』」と思えたのだとか。


 そう話しつつも時々、このままでいいのかと不安を感じることもあるそうです。そんなときは「今のままで十分、生きているだけで120点」と、自分をほめているのだといいます。


 そして「『未来はどうにでもなるから大丈夫』と証明している自分の生き方は間違っていなかったと思える。10年後、今よりちょっと笑えていたらそれでいい、そのくらいの幸せのハードルでこれからも生きていきたい」と語るデクさんなのでした。


●「多少の失敗もまた勉強」」「次の動画も楽しみ」挑戦を静かに見守る人も


 動画には「勉強しながらだと時間がかかるけど出来た時の喜びはデカイんだよな。多少の失敗もまた勉強」「小屋の製作も後半戦に突入ですね。今のところ素敵な小屋になることしか予想できません!次の動画も楽しみにしております」「いよいよここまで来たんですね。ワクワクします」「1人で一生懸命頑張っておられる姿に感動です。時々手を出して手伝いたくなります」「小さな小屋ですが! 貴方の力だけで作り上げた安らげる我が家です 自信を持って頑張って下さいね」といった、たくさんの応援コメントが寄せられていまた。


 デクさんの日々はYouTubeチャンネル「デクの車中泊生活 ~ホームレス脱却への道のり~」と、Xに投稿されています。


画像提供:YouTubeチャンネル「デクの車中泊生活 ~ホームレス脱却への道のり~」



このニュースに関するつぶやき

  • 公務員辞めるとか勿体無い。好きな事やって幸せなのは若いうちだけ。30歳超えてこれからどうするんだろう?以後正社員は厳しいし、40過ぎたら格段に衰えるよ。
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