
群馬県伊勢崎市で飲酒運転のトラックが事故を起こし、2歳の男の子を含む3人が死亡した事故から、きょうで1年です。「つらいままの1年だった」。男の子の母親がきょう、JNNのインタビューに応じました。
【写真で見る】「つらいままの1年」ここまで来れたのは残された2人目の子がいたから 遺族が語る伊勢崎トラック事故1年
雨の国道沿いで花を手向ける女性。ちょうど1年前、この場所で家族を亡くしました。
去年5月6日、伊勢崎市で飲酒運転のトラックが対向車線の乗用車に突っ込み、女性の長男・塚越湊斗ちゃん(2)と夫の寛人さん(26)、義理の父親(53)の3人が亡くなりました。
湊斗ちゃんの母親
「パパ、おはよう。みなくん、おはよう。これは湊斗の大好物です。きょうは命日なので、全部好きなものをのせてみました」
湊斗ちゃんの母親が、自宅で今の心境を話しました。
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湊斗ちゃんの母親
「ずっとつらいままの1年ですね」
自ら命を絶つことも考えましたが、2人目の子どもが支えになったといいます。
湊斗ちゃんの母親
「私までいなくなると、この子が1人になっちゃうなと考えると、この子のために生きていないといけないと思いました」
事故の後に生まれた2人目の子どもは現在9か月。成長するにつれ、湊斗ちゃんと寛人さんを思い出すといいます。
湊斗ちゃんの母親
「(2人目は)パパの小さい頃の写真とそっくりで、湊斗は私の小さい頃にそっくりでした。寝方も最近、寝相が悪くなってきて、(湊斗ちゃんと)同じ格好で寝ているなと」
自宅にあった湊斗ちゃんのおもちゃは片付けられていましたが、事故当日、2人が脱ぎ捨てた衣服は今もそのままです。
湊斗ちゃんの母親
「3人で最後に着ていた服だったので、あまり触れなかったです」
2人目の子どもが前向きな気持ちにさせてくれます。
湊斗ちゃんの母親
「この子がいじり倒して、もう隅っこに追いやられてる感じです。片付けるタイミングになるのかなと考えてたので。湊斗に会いたい気持ちは変わらないんですけど、この子の成長もちゃんと見てあげたいという気持ちが出てきてるので、ちゃんと一緒に生きていこうと思っています」
事故を起こしたトラック運転手の鈴木吾郎被告(70)については、危険運転致死傷の罪で裁判が行われます。遺族は厳しい処罰を求めています。
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