限定公開( 2 )
冷却剤に使われるほど冷たい「液体窒素」をさらに冷やし、凍らせて「固体窒素」にする実験動画が、YouTubeで300万回以上再生される人気です。
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネルの「NileRed」(@NileRed)。接着剤を飲用アルコールに変えたり、自分の尿から薬を作ったりなど、ユニークな化学実験を公開しています。
今回の実験対象である窒素は、沸点が約-196度で融点が-210度。液体の時点でごく冷たいものをさらに冷やすため、中の人は真空ポンプを用意しました。
液体窒素を入れたシャーレを密閉して実験はスタート。真空ポンプを作動させると、シャーレはボコボコと泡を立てます。周囲の気圧が下がったために、液体の沸点も下がって沸騰し、蒸発し始めたのです。
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蒸発の際に生ずる気化熱の影響で、液体窒素の温度は低下。沸騰が落ち着いてからしばらくたつと、突然表面が凍り始めました。
しかしこの変化は長くは続かず、すぐに融解。不思議なことに、その後は凍っては溶けてを繰り返します。温度と圧力が一定の域(三重点)に達したことで、気体・液体・固体の3相の状態が一度に起きているようです。
さらに減圧を続けると、窒素の状態は安定して凍る一方に。やがてシャーレの中身は全て固まり、「固体窒素」となりました。
投稿者は好奇心旺盛なようで、この極低温の物質に触ってみたくてたまらなかった様子。しかし当然と言えば当然なのですが、触ろうとフタを開けるなり気圧は元に戻り、窒素も元通りの液体になってしまったのでした。
投稿には、「最初から最後まで面白い」「最高に奇妙でクールだ」「凍った姿が美しい……」といった感想が寄せられています。
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参考:とっておき理科実験(信州大学)
画像引用:YouTubeチャンネル「NileRed」(@NileRed)
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