神戸・質店経営者殺害事件、再審請求 弁護団「フェアな目で判断を」

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2025年06月26日 20:03  毎日新聞

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再審請求のために大阪高裁に入る緒方秀彦受刑者の弁護団=大阪市で2025年6月26日午後2時39分、岩崎歩撮影

 神戸市中央区の質店経営者殺害事件で、無期懲役が確定し、大阪高裁に再審請求した元電気工、緒方秀彦受刑者(66)の弁護団は26日、大阪市内で記者会見を開いた。「緒方さんの無実は確実だ」と訴えた。


 緒方受刑者は2005年10月18日午後6時〜8時半ごろ、中島実さん(当時66歳)が経営する質店内に侵入。中島さんを鈍器で数十回殴って殺害し、現金約1万円を奪った罪で無期懲役が確定した。


 事件は早期に解決せず、発生から約1年11カ月たって緒方受刑者が逮捕された。決め手は事件当日の午後8時半ごろに、質店から立ち去る受刑者を見たという通行人の目撃証言だった。


 この目撃証言を巡って司法判断は割れた。緒方受刑者を無罪とした1審・神戸地裁は「写真による犯人特定が目撃から1年10カ月も経過しており、採用できない」とした。無期懲役とした2審・大阪高裁は「(通行人の)記憶に揺らぎはなく定着している」と正反対の評価をしている。


 弁護側は目撃証言の信用性に疑問を投げ掛け、再審開始につなげたい考えで、再審請求に当たり、事件当時の現場の状況を再現した実験結果を新証拠として提出。夜間に屋外で短時間のうちに、相手の顔を正確に識別できるかを調べた結果、正確に相手の顔を見極めることができたのは5%程度だったとしている。


 弁護団の湯浅彩香弁護士は「裁判所はフェアな目で判断してほしい」と話した。【岩崎歩】



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