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アドビは7月2日、クリエイティブツール「Creative Cloud」コンプリートプランの廉価版を発表した。生成AIなど一部機能を制限した「Creative Cloud Standard」プランを新設。従来のプランは「Creative Cloud Pro」として、実質的な値上げの上提供する。どちらも8月1日に提供を始める。
Creative Cloud Proでは旧コンプリートプランと同様のサービスを提供する他、AI関連の機能を拡充する。例えば動画編集ソフト「Premiere Pro」で、映像の続きをAIで生成できる「生成延長」など、「プレミアム生成機能」に分類されるAI機能を使うのに必要なクレジットの提供数を、1カ月当たり1000クレジットから月4000クレジットに増やす。これにより、例えば生成延長の場合は5秒の動画を最大40本生成できるという。
さらに画像生成AIサービス「Firefly」では「Veo 2」「Flux 1.1 Pro」「Google Imagen 3」など、サードパーティーのAIモデルを利用可能に。パブリックβ版を提供している、ブレインストーミング用のコンセプト共有ツール「Adobe Fireflyボード」も利用できる。
Standardでは、PhotoshopやIllustratorなどのPCアプリ版自体はこれまでと同様に使えるが、Webアプリ版やモバイル版は使えなかったり、機能が制限されたりする。例えば、IllustratorのiPad版は利用できず、Photoshopのスマートフォンアプリ/iPad版も基本機能のみに限定する。Web版のPhotoshopも利用できないが、Webアプリ版のllustratorは使える。
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StandardではAI機能にも制限が入る。Photoshopの「生成塗りつぶし」といった、Proなら無制限のAI機能も、月ごとに受け取る25クレジットの範囲内でのみ使える。ただしプレミアム生成機能に分類されるAI機能は利用できない。画像生成AIサービス「Firefly」でも、サードパーティーのAIモデルが使えない。
Proは個人や学生・教職員、法人に、Standardは個人に提供する。料金はProの個人版が同9080円、学生・教職員が同4180円、法人版は1万1990円で、いずれも現行のコンプリートプランからは実質的に値上げとなる。Standardは月額6480円。
すでにコンプリートプランを利用しているユーザーは、8月1日以降の契約更新時、自動でProに移行する。今回の仕様変更は6月、北米で先行して行っており、他地域での実施も予告していた。
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