続投宣言も政局流動化=自民内、強まる「石破降ろし」【25参院選】

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2025年07月20日 23:01  時事通信社

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時事通信社

報道各社の取材を受ける石破茂首相=20日午後、東京・永田町の自民党本部
 自民、公明両党は20日投開票の参院選で、非改選を合わせた過半数の維持が微妙な情勢だ。石破茂首相(自民総裁)は「謙虚に真摯(しんし)に受け止めなければいけない」としつつも続投の意向を宣言。ただ、両党で「50議席」の獲得目標を下回る結果になれば、自民内で辞任論が強まるのは必至だ。「ポスト石破」を見据えた動きも水面下で始まっており、政局は不透明さを増しつつある。

 「国家に対する責任、比較第一党としての責任は果たさなければならない」。首相は20日夜、テレビ各局の番組出演でこわばった表情を浮かべつつ、続投の考えを繰り返した。「今さえ良ければいいという話には絶対にならない」とも述べ、消費税減税で足並みをそろえた野党への対抗心をむき出しにする場面もあった。

 首相はこの日、慌ただしく動いた。午前は東京都内のキリスト教会で礼拝に参加。午後は衆院議員宿舎に入り、自民の森山裕幹事長と1時間余り会談したもようだ。その後、首相公邸に移って赤沢亮正経済再生担当相から日米関税交渉の報告を受け、林芳正官房長官とも会談。政権幹部と擦り合わせ、続投方針を固めたとみられる。

 昨年の衆院選で少数与党に転落した自公にとって、参院選での非改選と合わせた過半数維持は「最終防衛線」(自民関係者)の位置付け。突破されれば衆参とも野党が多数を握り、自公による政権維持自体が危ぶまれる。

 ただ、野党内も一枚岩とは言い難い。衆参とも少数与党になれば、政権運営は困難を極めるのは避けられず、「誰が代わりになっても展望が開ける見通しはない」(政府関係者)ことも、首相の判断を後押ししたようだ。

 一方、自民内では首相に批判的な議員らが近く、緊急に会合を開く予定で、総裁選を視野に入れた動きが活発化しつつある。20日夜から21日未明にかけては麻生派が都内で会合を開催。麻生太郎最高顧問は終了後、記者団から「首相は続投の意向だが」と問われたが、無言を貫いた。

 「あまりにも変数が多すぎて、この先どうなるか誰にも分からない」。麻生派会合に出席した鈴木俊一総務会長はこう語った。 

このニュースに関するつぶやき

  • 敗北後のコメントも酷かったしね。自民解党しても良いのかも。ただみんなが期待してるような自民内の右派と参政党の合流は多分無理よ?
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