警視庁本部=東京都千代田区 在留カードを偽造したなどとして中国人の男2人が逮捕された事件で、インターネットサイトを通じ2人に英語能力試験「TOEIC」の認定証の偽造を依頼したとして、警視庁国際犯罪対策課は24日、有印私文書偽造容疑で、大手企業事務職の女(39)=金沢市=を書類送検した。容疑を認め、「いずれ海外勤務をしたかった」と話している。
送検容疑は4月7〜8日、東京都大田区蒲田のビル一室で、2人と共謀し、TOEIC公式認定証1枚を偽造した疑い。同課は起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
同課によると、女はネットで「TOEIC 点数」と検索。各種証明書の発行をうたう日本語のサイト「偽造本舗」で認定証の偽造を依頼し、計16万円を支払ったという。
女の勤務先では海外赴任の条件として、スコアの基準が定められていた。女は過去に800点台後半だったが、3月に受験した際は600点台前半で、社内基準を満たしていなかった。
女は注文時、自身の顔写真や住所などの情報を送信。中国にいる首謀者が偽造データを作成し、日本にいる2人に印刷させたとみられる。