複数の通行人が男に刃物で切り付けられた現場付近を調べる茨城県警の捜査員ら=28日午後、水戸市 28日午後6時10分ごろ、水戸市南町の路上で「高齢者が血だらけになっている」と110番があった。茨城県警によると、20〜70代の通行人の男女6人が刃物で切り付けられるなどして重軽傷を負った。いずれも意識はあり、命に別条はないという。
県警は、6人のうち東京都東大和市の男性(70)の顔や右手首などを切り付けて殺害しようとしたとして、殺人未遂容疑で、いずれも自称で近くに住む職業不詳、塩原弘和容疑者(48)を現行犯逮捕した。同容疑者と6人に面識はないとみられ、無差別に襲った可能性があるとみて詳しい経緯や動機などを調べている。
県警は、一部に血の付いた種類の異なる刃物4本を押収した。同容疑者は「自宅近くの道路で人を刃物で切り付けた」と容疑を認めている。
県警によると、襲われた6人のうち東大和市の男性と、右手首を切られた水戸市の男性会社員(65)が重傷。切り付けられた女性(75)と男性会社員(54)、後頭部を殴打された女性会社員(57)と病院職員の男性(27)は軽傷だという。
事件を目撃した近所の住民は「サバイバルナイフのような刃物を両手に持った男が路上で通行人を切り付けた」と話した。
現場はJR水戸駅の北西約700メートルのオフィスや店舗などが立ち並ぶ地域。

茨城県警本部=水戸市