30日午前8時25分ごろ、ロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震が発生し、気象庁から太平洋側を中心に津波警報が出されたのを受けて、和歌山市は午前11時、沿岸部の8万8311世帯の17万5062人に、和歌山県田辺市は午前11時半、2万世帯の3万9000人に避難指示を出した。
紀伊半島南端の和歌山県串本町は、午前9時55分、全域に避難指示を出し、町民に高台への避難を呼び掛けた。高台にある町役場にも住民が避難してきているという。海水浴場を閉鎖し、コミュニティーバスも運休した。
名勝の橋杭岩近くの町営橋杭海水浴場では、朝から4、5人の観光客がいたが、津波注意報ですぐに避難し、海水浴場閉鎖を受けてスタッフらも高台に避難した。
また串本海上保安署は巡視艇「むろづき」を出し、船外マイクで海岸の釣り人らに高台への避難を呼び掛けている。紀伊大島や潮岬などの沿岸を航行し、新宮市方面へ向かう。
和歌山県太地町では午前10時すぎ、町内全域に避難指示を出した。避難所はJR太地駅、太地小学校など町内4カ所に開設を準備している。
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和歌山市は市内に5カ所ある海水浴場(加太、磯の浦、片男波、浜の宮、浪早)を閉鎖した。
和歌山県すさみ町は8カ所の避難所を開設し、町内全域に避難指示を出した。また町内沿岸部の郵便局から業務を停止すると連絡があった。避難するためと思われるという。
和歌山県那智勝浦町総務課防災対策室によると、海水浴場2カ所を閉鎖。沿岸近くにある観光施設も閉鎖を決めた。町内全域に高台への避難指示を出した。
和歌山県広川町の避難施設では、徒歩や車で避難してきた住民らが不安そうに警報の解除を待っていた。避難を呼び掛ける町内放送を受け、利用者と共に5台の車に分乗して避難してきたデイサービス施設の所長は「避難するか悩んだが、命を守るためとりあえず逃げようと思った。解除されたら早く帰りたい」と話していた。
【松本博子、安西李姫、加藤敦久】
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