
昆虫の生態を長年記録し続ける写真家・映像作家の難波由城雄さん(77)=岡山市中区西川原=による写真展が、岡山市中区沢田の操山公園里山センターで開かれている。
クモやハチなどを特製機材で接写した「虫の顔」がテーマで、約20年かけて撮りためた46点を展示。普段はなかなか見られない多様な表情が楽しめる。8月31日まで。
難波さんは半世紀以上、日本三名園の一つ・岡山後楽園を中心に市内で昆虫の生態を写真や映像に収め、国内や英国、オランダなど各地で展覧会を開いてきた。2023年には科学技術をテーマにした映像を選奨する「科学技術映像祭」で最高賞に次ぐ文部科学大臣賞にも輝いた。
会場では、鋭い大顎を突き出すハンミョウ、細長い顔がどこかユーモラスなトノサマバッタ、ぎょろりと目をむくカマキリなど初公開を含む昆虫のアップ写真に説明文を添えて紹介。カニのように長い前足を持つカニグモは8個の単眼が意外なほどにつぶらで愛らしい。枝先にかじりついてぶら下がるキマダラハナバチの珍しい寝姿もカメラに収めている。
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岡山市立竜操中1年竹内健勇さん(12)は「日頃はあまり注目することがないだけに面白い。少し怖かったが、虫にもいろんな顔があると分かった」と話した。
難波さんは「虫の顔には生き残るために発達したさまざまなセンサーが集約されている。身近な虫に目を向けるきっかけにしてほしい」と来場を呼びかけている。
午前8時半〜午後5時。火曜休館。入館無料。
(まいどなニュース/山陽新聞)
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