
誰かに優しい言葉をかけられたとき、思わずうまく返せなかった経験は誰しもあるでしょう。「褒められると、つい否定してしまう」「気の利いた言葉が出てこない」そんな人は多いはずです。Instagramで漫画を投稿しているB.B.軍曹さんが描いた『いい人が勝手に集まる人の共通点』は、そんな“とっさに言葉が出てこない不器用さ”と、それを補う“思いやりの伝え方”を描いた作品です。
ある日、B.B.軍曹さんが知人にお土産を手渡した時、相手から「お優しいんですね」と声をかけられました。その言葉は嬉しかったものの、「ありがとうございますと」しか返せなかったB.B.軍曹さんは、「せっかくの好意をうまく返せなかった」と、少し落ち込んだ気持ちになったのでした。
その数日後、B.B.軍曹さんは、夫の髭さんがリモート会議中に相手が「自分のミスをカバーしてもらってすみません」と謝っている場面に遭遇しました。髭さんは「自分も通った道だから心配しないで」と相手を慰め、自分がしっかり支えるから安心してとフォローします。
この言葉に相手が恐縮して、「優しさに甘えてしまって申し訳ない」と答えると、相手を否定することなく「いつも頑張ってくれている素敵な人には優しくしたくなるだけ」と言います。優しい言葉に対して、うまく好意を表す言葉を紡ぎ出す髭さんに、B.B.軍曹さん「自治体がいい人マップに載せる存在」と感心するのでした。作者のB.B.軍曹さんにも同作について詳しく話を聞きました。
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目の前の人をきちんと見ることが大事
ー「とっさに返せない」感覚について、描こうと思った理由があれば教えてください。
「優しいですね」って言われると、なぜか反射的に「そうでもないです」って否定しちゃうんですよね。褒められ慣れてないというか、こそばゆくてうまく受け止められないというか(笑)でも、それってせっかくの好意をスルーしてるようなもったいなさもあって。髭みたいに、自然体で返せる人になれたらいいなと思って、あの場面を描きました。
ー髭さんのセリフが印象的でした。意識しているポイントなどがあれば教えてください。
髭の言葉っていつも自然体なんですけど、それはきっと「どう思われたいか」より「相手がどう感じるか」を大事にしてるからなんだと思います。相手が頑張ってることや素敵なところをちゃんと見てるから、出てくる言葉に嘘がない。
だからこそ、聞いてる側も変に構えずに「ありがとう」って受け取れるんですよね。優しさを確実に伝えるっていうより、目の前の人をちゃんと見てることが大事なんだなと、髭を見ていて思います。
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ー「いい人が勝手に集まる人の共通点」は具体的にどのようなことだと思いますか?
「いい人」が集まる人って、自分が「いい人に見られよう」としてるわけじゃないんですよね。むしろ、相手のことをよく見て、「そのままで素敵だよ」って伝えられる人なんだと思います。そうやって安心感を与えてくれる人の周りには、自然と人が集まってくる。だから髭を見てると、「自分がどう見られるか」より、「自分がどう見るか」が大事なんだなって思います。
(海川 まこと/漫画収集家)
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