女性が首から血を流し、倒れていた現場付近を調べる警視庁の捜査員=1日午後、東京都世田谷区 1日午後1時35分ごろ、東京都世田谷区野沢の路上で、「女性が血まみれで倒れている。男性が逃げた」と目撃者から110番があった。警視庁世田谷署によると、韓国籍で自営業の女性(40)が刃物のようなもので首を切り付けられ、意識不明の状態で病院に搬送されたが、死亡が確認された。
捜査関係者によると、切り付けたとされる男は現場から逃走したが、約15キロ離れた羽田空港で身柄を確保された。警視庁は容疑が固まり次第、殺人容疑で逮捕する方針。
女性は8月29日未明、都内の交番を訪れ、「交際相手の男性に別れ話をしたところトラブルになった」と訴えた。韓国に住む同国籍の男性が女性に会うために来日していたとみられ、同庁は事情を聴くなどしていた。
現場は国道246号の近くで、切り付けたとみられる男は国道方面に徒歩で逃げたとの目撃情報がある。男は20〜30代ぐらいで、黒色の半袖シャツと長ズボンを着用していたという。
現場は東急電鉄駒沢大学駅から北東に約500メートルの住宅街。近くの国道沿いで宝石店を営む小倉三喜雄さんは、店の外で掃除中に人だかりを見つけ、ニュースを確認したという。「子どもも含め人通りが多い場所なので、早く捕まってほしい」と声を震わせた。近所の60代女性は「小さい頃から住んでいるが事件が起きたのは初めて。怖い」とおびえた様子だった。

警視庁本部=東京都千代田区