【陸上】日本選手権失格→優勝に訂正で400m代表…佐藤風雅「気が引き締まった」世界陸上へ決意

1

2025年09月03日 18:22  日刊スポーツ

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

佐藤風雅=25年7月5日

陸上男子400メートルで13日開幕の世界選手権東京大会(国立競技場)代表の佐藤風雅(29)が3日、所属先のミズノのオンラインで会見に出席した。


8月25日には、日本選手権(7月)決勝の結果が失格から優勝に訂正となったことが発表。選考の重要項目にあたる世界ランキングのポイントにも反映されて、3大会連続の代表入りが決まった。優勝に訂正となった時の心境は「すでに切り替えていた面もあった」といい、「複雑な思いをする選手もいたと思う。このような裁定をいただいたからこそ、東京世界陸上ではしっかりやらないといけないと気が引き締まった」と落ち着いた口調で話した。


佐藤は7月の日本選手権決勝に出場した際、300メートル付近でレーン内側に侵入したため失格と判定されたが、所属先のミズノが陸連事務局に抗議。その結果、大会主催者側に競技規則の解釈に誤りがあったとして、8月25日に失格の取り消しが発表されていた。


400メートルは数年前にルールが変更となり、レーンを1度でも踏み越えたり、複数回踏んだりした場合は失格となる。陸連側は佐藤の足先がレーンを越える映像をもとに失格と判定したが、ミズノ側の抗議を受け、上訴審判員(ジュリー)によって再審議を実施。一時的に足先がレーンを踏み越えても、かかとがかかっている場合は失格にならないとし、判定が覆った。


結果が訂正となるまでは「ルールはルール。いただいた裁定を素直に受け止めていたので、そこまでメンタルが落ちることはなかった」と明かす。8月3日の富士北麓ワールドトライアルでは、今季自己最高の45秒16をマーク。リズム感のある走りと得意の前半のスピードを組み合わせることでタイムを向上させたという。


結果訂正前の時点での世界ランキングは出場圏外の50位だったが、判定が覆ったことで日本選手権の結果もランキングに反映。同48位以内の出場圏内に浮上し、世界切符を手にした。


自国では自身初の世界大会。「海外の試合ではお客さんの熱量があって、良い結果を出した時に地鳴りを感じる。自分の国で、自分の競技結果でそれができたら、どれだけ気持ちいいかを想像して、この1年やってきた。いっぱい笑顔が見られたらいいなと思う」と心待ちにした。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定