
「食洗機欲しい」と言い続けた妻、しかし夫は「そんなに必要じゃないでしょ」とずっと否定的な態度。が、ある出来事をきっかけに…夫が自ら「ごめんね、食洗機買おうね」と!
その理由に共感の声が続出、食器洗浄機(以下、食洗機)をめぐる“バトル”の結果とは……Threadsでの投稿主・大木凡子(bonko.bianco)さんに取材しました。
凡子さんが食洗機をお願いし始めたのは、娘さんが幼かった今から10年ほど前。娘さんたちが飲み物を飲むたびコップを洗い物として出すので、「洗っても洗ってもシンクにコップがあるんだよ」と洗い物の大変さを訴えても、「ふーん」と他人事のようなリアクションでした。
しかし、ある日、そんな夫にも変化が訪れます。
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凡子さんがインフルエンザで寝込んだ時に家事をすべて引き受けてくれた夫ですが、台所から「は!? なんでまたコップあるの!? さっき全部洗ったのに!?」との悲鳴が。熱と闘いながら「な? 言っただろ?」と思う凡子さん。
インフルエンザから回復した凡子さんに、「ごめん、食洗機買おうね。片付けたと思って振り向いたらもうシンクにつぎのコップがあるんだよ。呪われてるかと思った」と夫。勝利を確信した凡子さんだったのでした。
投稿には、共感の声が寄せられました。
「次から次に出されるコップとお皿…1回ブチ切れて、「もう紙コップと紙皿にするぞ!! 一回使っただけでだすな!!!」と叫んだことがあります」
「うちにも食洗機ありますが、人の手によって食洗機に入れなくちゃならないです。なのに うちの旦那は次から次とコップを出してきます。それを洗うのは私」
「めんどくさいから、家の中でも水筒」
また「いい旦那さん」との声も。インフルエンザで寝込む妻の代わりに家事を引き受け、自分の誤りに気づき、素直に謝るというのは、みんなができることではないのかもしれません。
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その後、無事に食洗機を購入できたのか。「必要ない」と言っていたかつての夫の言い分とは。凡子さんにたずねました。
「チャチャッと洗えばよくない?」と言われて…
10年前の当時、凡子さんは子どもを保育園に通わせながら、平日の午前10時から午後4時までパート勤めをしていました。
「パン屋の車で路上販売をしていて、夏場は暑くて毎日熱中症との戦いだったので、毎日体力勝負でヘトヘトでした」と、仕事もハードだったと振り返ります。
せめて食器洗いの負担を減らしたいと、食洗機の購入を求める凡子さんでしたが、「子どもたちもまだ小さかったので(当時5歳、3歳)、『食洗機使うほど洗い物なんて無いでしょ』『何万円もする食洗機買わなくても、チャチャッと洗えばよくない?』て言ってたと思います」と、反論されていたそうです。
食洗機の必要性を理解しない夫でしたが、投稿にあったように凡子さんがダウンし、自分が食器洗いを担当するようになると一転……。
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「この出来事が食洗機購入の決め手でした。それから翌週くらいに家電量販店に行き購入しました」
洗い物の手間を自分で経験した効果が大きかったようで、辛かったインフルエンザも“怪我の功名”と言えそうです。さて、食洗機導入で、食器洗いに大きな変化が。
「食後に食洗機にセットするだけでいい。後は鍋やフライパンの大物だけ洗えばいい。場合によっちゃ小さいフライパンとかならそれも食洗機に入れられるので助かる。何より、油ギトギトの食器や、タッパーについた油も食洗機が洗ってくれるのでNoストレスです」
今では、こんなメリットも。
「私がフルタイムで仕事に出るようになって夫も家事をやるようになったので、夫は今では食洗機を超便利アイテムとして重宝しています」
家電を購入して負担が軽くなったことで、もともと洗い物を負担していた凡子さんだけでなく、夫も家事をしやすくなったという最良の結果に。家事を家電で省力化すると、他の家族も無理なくできるようになり、分担しやすくなるみたいですね。
「苦労しないといけない理由は何?」
さらに、この出来事以来、凡子さんが家電が欲しいと言った時に反対されなくなったそうです。
「私が欲しい理由が真っ当である事は食洗機の件で立証されたのと、購入したい家電がある場合、それを買うメリットをプレゼンし、夫を納得させる策をしっかりとるようにしました。
夫の『許可』が無ければ買えない、という訳ではないんですが、家電ともなると値段が張るので、やはりそこは『相談』が必要だし、実際便利であるから欲しい!という考えからですね」
実際にプレゼンする際に、効果的だったひと言も教えてもらいました。
「『楽をしてなにが悪いの? 苦労しないといけない理由は何? 家電で何か言うんなら、私から言わせれば電動ドライバーも同じじゃない? 電動なんて使わずに自分でくるくる回しとけばいいじゃん』と夫に投げかけたら、『……確かに。それもそうだね、便利なものは使うものなんだよな』と賛成してくれるようになりました」
夫婦であっても、それぞれの考え方や人格のある別の人間。納得してもらうためには、相手が理解しやすい理屈での説得も大切なようです。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・谷町 邦子)