中国の李強首相=7月24日、北京(AFP時事) 【北京時事】中国の李強首相は23日、訪問先の米ニューヨークで、世界貿易機関(WTO)における「途上国」としての優遇措置を放棄すると表明した。中国商務省が24日の記者会見で明らかにした。トランプ米大統領は第1次政権時、中国が世界2位の経済大国でありながら途上国の地位にとどまり不当な利益を得ていると批判していた。
商務省の李成鋼国際貿易交渉代表は会見で、中国は依然として「世界最大の発展途上国だ」としながらも、優遇放棄について「国内外の大局に照らした判断だ。中国は多国間貿易体制を断固として守る」と語った。国際協調に後ろ向きなトランプ政権の動向を念頭に、「責任ある大国」としてWTO改革に積極的な姿勢をアピールしたい考えとみられる。