「カレーは鍋のまま保存しない」実は10月が最多!秋の食中毒対策【ひるおび】

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2025年09月30日 16:35  TBS NEWS DIG

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今の時期が最も危険 “秋の食中毒”

厚労省の資料によると、食中毒の発生件数(2020〜2024年の平均)は、10月が1年で一番多くなっています。

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なぜ秋に食中毒が多いのでしょうか?
管理栄養士の渥美まゆ美さんに聞くとー
・夏バテ・残暑バテと寒暖差で免疫機能が低下している
・食中毒の原因になりやすい食材が増加(キノコ・フグなど)
・秋のレジャー、運動会などお弁当を食べる機会が増える

さらに今年は10月も気温が高い予想なので、特に注意が必要です。

≪秋に注意したい「3つの食中毒」≫
◆「ウイルス性(ノロウイルスなど)」
低温や乾燥を好み、秋から冬にかけて多くなります。

◆「細菌性(カンピロバクター、サルモネラなど)」
30℃前後で活発に増殖し、春から秋にかけて多くなります。

◆「寄生虫(アニサキスなど)」
秋の味覚、サバやサンマなどに寄生します。

ポイントは「水分」 弁当の食中毒対策

運動会や行楽など、秋に作る機会が増える「お弁当」での食中毒対策です。

特に気をつけたいのが、「おにぎり」。
下痢や嘔吐の症状が出るセレウス菌の食中毒に注意が必要です。
おにぎりを作る際のポイントは、握る前に「ごはんを冷ます」こと。
お皿の上にご飯を広げ、湯気が出なくなるまで粗熱をとります。お皿の下に保冷剤を置いて冷ますと一気に熱が取れます。

さらにデザートの「フルーツ」にも要注意。フルーツに多く含まれる水分は、菌が繁殖する原因の一つなので、他のおかずと一緒に詰めないようにしてください。
別の容器に入れて持っていく、カップで別のおかずを仕切るなどの工夫が必要です。

管理栄養士 渥美まゆ美さん:
まず手をよく洗って、菜箸やトングをちゃんと使い分けて、菌を「つけない」。温かい温度帯で放っておくようなことをしないで菌を「増やさない」。この二つを抑えることが大事です。
おにぎりも冷やしすぎると確かに美味しくなくなってしまうので、「湯気が出なくなる」のを目安に冷ましていただいて、握りやすい温度帯になったら握って、さらに粗熱を取るというやり方をすると、より安全かなと思いますね。

“夕食の残り”の保存にも注意

カレーやシチューなどの煮込み料理は、大きい鍋のまま冷やすと中心部の熱が抜けにくいため、菌が増えやすくなってしまいます。保存容器やお皿に小分けにして冷ましましょう。
電子レンジで温め直すときは、加熱の途中で一度かき混ぜると全体を均一に加熱することができます。

また、生姜焼きなどの盛り付けの生野菜は保存せず、肉のみを保存します。
一緒に保存すると、生野菜に含まれる水分によって菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。

管理栄養士 渥美まゆ美さん:
今のような20℃〜30℃の気温は菌にとって増えやすい環境です。「栄養」と「水分」と「温度」が重なったときに菌が増えるので、そこをいかに取り除くかがポイントになってきます。

コメンテーター 中村仁美:
このちょっと気温が下がってきた時期って油断しがちですね。暑いときはもうガンガン保冷剤をいれて本当に気をつけてたけど、朝晩涼しいからちょっと大丈夫かなみたいな。

最後に、農林水産省が出している食中毒予防の3原則です。
「つけない」
➡手袋などを使って食材に菌をつけない
「増やさない」
➡保存方法に気を付けて菌を増やさない
「やっつける」
➡しっかり火を通して菌をやっつける

(ひるおび 2025年9月30日放送より)
==========
<プロフィール>
渥美まゆ美さん
管理栄養士
「美味しく食べて健康に」
得意分野は簡単で美味しい健康料理・食育

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