写真“惑星Y”が太陽系に隠れている可能性があるという。米プリンストン大学の研究チームが、新たな惑星の存在の可能性を示唆。天文学の教科書を書き換え、現在認められている8つの太陽系の惑星に加わるかもしれないそうだ。
この惑星候補は間接的に検出、天文学者らが、海王星の外側にある小惑星や準惑星が密集する「カイパーベルト」内の約50個の氷天体が異常な角度で傾いていることに気づいたことがきっかけとなった。
同研究の筆頭著者アミール・シラジ博士はこう話している。
「傾斜を説明できる惑星以外の要因を探り始めましたが、実際にはそこに惑星が必要という結論に至りました」
「本論文は惑星の発見ではありません。しかし惑星が有力な解決策となる謎の発見であることは確かです」
仮に“惑星Y”が存在したとして、研究チームはその天体が地球と水星の中間質量を持つ岩石惑星で、太陽からの距離が地球の100〜200倍離れていると推測。したがって、現行の天体望遠鏡では観測不可能なほど暗いとされている。
一方、太陽から約400倍離れた軌道を回るとされる、さらに巨大な仮説上のガス惑星Xの存在の可能性があり、両理論を合わせると太陽系には最大10個の惑星が存在し得る可能性が出てきた。
しかし一部の天文学者らは懐疑的な姿勢を見せており、カナダ、レジャイナ大学のサマンサ・ローラー博士は今回の発見を「決定的ではない」とし、結論を出すには観測的証拠が必要と語る。
そして、今年運用を開始し、毎晩最大12時間にわたり40秒ごとに全天を撮影するチリのベラ・ルービン天文台といった次世代の天体観測施設により、その証拠は近い将来明確になる可能性があるようだ。
シラジ博士はこう続ける。
「この2〜3年以内に決定的な証拠が得られるでしょう」
「もし“惑星Y”が望遠鏡の視野内にあれば、直接発見できるはずです」
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