ルーブル美術館に強盗 たった7分で…ナポレオンの宝石など盗まれる 犯人は現場に電動カッターやトランシーバーを残し逃走【news23】

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2025年10月21日 11:49  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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フランスのルーブル美術館に強盗が入り、ナポレオンの宝飾品やネックレスなど9点が盗まれました。犯行グループは現場に電動カッターやトランシーバーを残したまま、現在も逃走中だということです。

【写真を見る】盗まれたティアラやネックレス、王冠、ブローチ

ルーブル美術館に強盗 わずか7分で

人々は列を作り、開館を楽しみにしていました。そこへ看板を手にした職員。看板には、こう記されていました。

看板
「ルーブル美術館は本日“特別な事情”により閉館します」

コロンビア人観光客
「1か月以上前にチケットを買ったのに、本当に残念」

アメリカ人観光客
「閉館は、今朝みんなが並んだ後じゃなくて、昨夜発表すべきだったと思う。でも仕方ないね」

“特別な事情”とは、前の日に起こった出来事でした。

職員に促され、建物の外に出る人たち。狙われたのはフランスが誇る「ルーブル美術館」でした。

パリの中心部に位置し、凱旋門やエッフェル塔に並ぶ、世界屈指の観光地。モナリザやミロのヴィーナスなどが展示されていて、去年の来館者数は870万人に上ります。

日本人観光客
「調べたら窃盗があったって、いま知った。びっくり。単純にびっくりした」

フランス人観光客
「絶対に安全だと思っていた場所なのに、いまどき強盗が入るなんて怖いです」

犯行があったのは19日午前9時半ごろ、開館直後のことでした。

記者
「犯人はあちらにある工事用のはしごを使って、ルーブル美術館に侵入したとみられています」

犯行グループは覆面の4人。そのうち2人がセーヌ川に面したこちらの2階の窓から侵入。貨物用のリフトを使ったとみられます。

犯行には電動カッターが使われたとみられていて、窓の一部が切り取られたのが確認できます。

犯行はわずか7分の間に行われたということです。この時、美術館はすでに開館していましたが、けが人は出ていません。

ナポレオンの宝石など9点が被害

犯人たちが押し入った2階にあったのは「アポロン・ギャラリー」。豪華な装飾の部屋には、皇帝ナポレオンが集めた宝石などが展示されていました。

盗まれたのは、ティアラやネックレス、王冠、ブローチなど9点。このうち王冠は、美術館の付近で損傷した状態で見つかったということです。

犯人たちは犯行後、スクーターで逃走したとみられています。犯行現場には、電動カッターのほか、バーナーやトランシーバー、毛布などが残されていたということです。

また、美術館の近くでは、犯人が着ていたとみられる黄色いベストが見つかったそうです。

犯行当時、現場近くにいた人は…

当時現場近くにいた人
「警備の人たちが“ここから離れて!早く、走って!”と叫んでいました。ただならぬ様子だとは感じました」

今回の事件をめぐっては、警備態勢の不備も指摘されています。

ルーブル美術館では今年6月、警備員や職員などの「人手不足」に抗議するため、従業員がストライキを行っていました。

ルーブル美術館の従業員
「何か月も前から警備員ら全員が、日々、直面している問題や欠陥について警告していました。しかし経営陣はこれらの警告をまったく聞き入れず、こんにち、私たちが恐れていたこと、すなわち略奪と破壊が現実のものとなってしまいました」

マクロン大統領は事件に対しSNSで、「私たちの大切な遺産に対する攻撃だ。犯人を裁きにかける」と強く非難しています。

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このニュースに関するつぶやき

  • ストライキによって、ただでさえ手薄な警備がさらに手薄になったのは間違いないだろう。むしろ、抗議のために強盗まで行ったと疑われかねない。
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