走行中に連結が外れたはやぶさ6号の連結器=2024年9月19日(JR東日本提供) 東北新幹線で昨年9月と今年3月、「はやぶさ・こまち」の走行中に連結部が外れたトラブルで、JR東日本は2日、最初に分離が起きた車両から取り外した制御盤を再利用していたと発表した。制御盤の不具合が原因で誤作動を起こした可能性があり、土沢壇新幹線統括本部長は同日の記者会見で、「調査が不十分だった。原因を詰めていれば2回目は起きなかったかもしれない」と謝罪した。
JR東は1回目の分離後の調査で、車両製造時の金属片が原因で、連結を外すスイッチの誤作動が起きたと発表。スイッチの使用を停止するなどの対策を講じていた。
その際、取り外した制御盤について、動作確認で異常が見つからなかったとして、今年1月に再利用していた。2回目の分離後の調査で、制御盤から連結分離の誤った指示が送られていることが分かった。
土沢統括本部長は1回目の分離原因が金属片によるスイッチの誤作動との推定は維持しつつ、「制御装置の誤作動も原因だった可能性があり、他のことを調べなかったのは大きな反省点だ」と述べた。制御盤が誤作動した原因は引き続き調査中としている。